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「防疫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

防疫の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どし》の大コロリである。凄まじい勢いを以って蔓延《まんえん》する伝染病に対して、防疫の術《すべ》を知らない其の時代の人々は、ひたすら神仏の救いを祈るのほかは無い....
睡魔」より 著者:蘭郁二郎
者数は、秋冷厳冬の期を迎えても尠しも衰えず、寧ろ逐次増加の傾向を示して当局必死の防疫陣を憂慮せしめていたが、俄然昨十日に至ってかねて罹病率の高かった工場地帯は勿....
或る作家の厄日」より 著者:豊島与志雄
す。」彼女はようやく答える。 「それから、ずっと前の、椎名町の帝銀事件だ。都庁の防疫官の指図だと、かりに信じたにせよ、その言いなり次第に、十幾人ものひとが燕の子....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
人も、はげしく恐怖し始めた。然し黴菌の方では人間を少しも恐怖しなかった。各府県の防疫官たちは、自分の県内へさえ侵入しなければ、ほかの県へはいくら侵入してもかまわ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
は容貌定めといったくらいにこの二疫を小児の健康の関門として恐れていた。尤も今でも防疫に警戒しているが、衛生の届かない昔は殆んど一年中間断なしに流行していた。就中....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と間もなく哈爾賓では猛烈な虎疫が流行して毎日八百五十人という新患者を生じ、シカモ防疫設備が成っておらんので患者の大部分が斃れてしまうという騒ぎであったから、市民....