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防虫
「防虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「早春」より 著者:芥川竜之介
している。看守《かんしゅ》さえ今日《きょう》は歩いていない。その中にただ薄ら寒い
防虫剤《ぼうちゅうざい》の臭《にお》いばかり漂《ただよ》っている。中村は室内を見....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
も、この永劫霽れようとも思われない毒の羽虫の雲を除くには、恐らくガスマスクをつけ
防虫完備の工兵が、優に一師団をもってしても数年はかかろうかと思われます。 これ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
折れ曲った処や、折目の歪んだ処は一個所もないのみならず、巻物を繰り拡げて見ると、
防虫剤らしい、強い香気を放つ白い粉が、サラサラと光って机の上に散り落ちた。次に開....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
木蔭は青葉|蒸れがする。それなのに、夜営の諸所ではバチバチ篝火をたいていた。
防虫のためだろう。月もなし、風もない。 全陣の将士は、晩の兵糧に、かかっていた....