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「防音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

防音の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
れるように床の上へ倒れたのと、殆んど同時――というより、むしろ、シャッターの音が防音装置のピストルのかすかな音のように、彼女を倒した――と言ってもいいくらいだっ....
振動魔」より 著者:海野十三
大学の研究班をダシにつかって、その邸内の一隅に、実験室外には音響の洩れないという防音室を建て、多くの備付器械のうちに、予め、子宮の寸法から振動数をきめて、そのよ....
金属人間」より 著者:海野十三
らない部屋だったが、気味《きみ》のわるいのは、この部屋の赤や黄を欠《か》く照明と防音装置だった。それにあとで検事たちも気がついたことだが、気圧がかなり低かった、....
地球要塞」より 著者:海野十三
られた。赤や白や緑やの、色とりどりのパイロット・ランプが、点いたり消えたりした。防音壁をとおして、隣室の機械室に廻っている廻転機のスピード・アップ音が、かすかに....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
事態は明瞭度を加えるだろうと思う」 重力平衡圏 われらの居住区は、完全な防音装置が施されており、また換気装置は理想的なもので、充分軟くされた人工空気が送....
火星兵団」より 著者:海野十三
た。 先生が、みちびかれてはいったのは、応接室ともちがう小さな部屋だった。壁は防音材料で出来、となりへ話が洩れないようになっていた。その壁に、一枚の鏡がかかっ....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
ずかな談話をはじめたり、チョコレートの函をひらいたりしている。しかし艇員が出入に防音扉をあけるごとに、轟々たる発動機の音が、あらゆる話声をふきとばしてしまう。だ....
獏鸚」より 著者:海野十三
入ったのだ。 帆村を案内しようという東京キネマの撮影所は、ちかごろトーキー用の防音大スタディオを建設したが、それが堤の上からよく見えた。 門を入ると、馴染の....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ふんいきと云うものは見られなかった。私はよく狂人にならないことだと不審に思った。防音装置がたしかでない練習室なので、隣や向いの部屋のピアノの音が絶えず耳にはいる....
女人禁制」より 著者:豊島与志雄
まで賑やかで華やかで浮々していたのが、すーっと陰にこもってくる。饗宴の室に一時に防音装置をしたような……顔の紅や白粉を俄に洗い落したような……笑ってる最中に歯が....
お奈良さま」より 著者:坂口安吾
には導師たる自分の後に必要以上に多人数の従僧を何列かに侍らせてトーチカをつくって防音する。彼の宗旨は幸いに木魚カネその他楽器を多く用いて読経するから多人数の読経....
植物人間」より 著者:蘭郁二郎
ぞ――) といったような、期待めいた感じすら持っていたのだった。 あたりは、防音室の中にいるように、物静かだった。たまに立止って、どちらへ進もうかと木立の繁....
少年探偵呉田博士と与一」より 著者:平林初之輔
る児童の本能の発達状態を実験的に研究するために、前後三人の幼児を誘拐して、それを防音装置を施した室内に一人ずつ入れて、食物と被服類とその他の必要品だけを与えて、....
華やかな罪過」より 著者:平林初之輔
く不完全に備えているのが寝室なんでしょうね。ですから、トーキーのスタジオのように防音設備が施され、必要に応じてはカメラマンの暗室のように光を遮断することができる....