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「阿波〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

阿波の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
で筋違《すじかい》に一尺五寸ばかり」である。そこで、当番御目付土屋長太郎、橋本|阿波守《あわのかみ》は勿論、大目付|河野豊前守《こうのぶぜんのかみ》も立ち合って....
三人の双生児」より 著者:海野十三
っかり分りました」 と、春子女史はいった。 「すると奥さまのお郷里は四国です。阿波の国は徳島というところに、安宅という小さな村があります。そこならサワ蟹だって....
春昼」より 著者:泉鏡花
左官金。東京の浅草に、深川に。周防国、美濃、近江、加賀、能登、越前、肥後の熊本、阿波の徳島。津々浦々の渡鳥、稲負せ鳥、閑古鳥。姿は知らず名を留めた、一切の善男子....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
の透綾を黒に染返したのに、五三の何か縫着紋で、少し丈不足というのを着て、お召が、阿波縮で、浅葱の唐縮緬の兵児帯を〆めてたわ。 どうだい、芳さん、私も思わず知ら....
凧の話」より 著者:淡島寒月
は「おいらん」と称えて田舎式としたものである。 凧にも随分大きなものがあって、阿波の撫養町の凧は、美濃紙千五百枚、岡崎の「わんわん」という凧も、同じく千五百枚....
水の女」より 著者:折口信夫
生したものとする説もあったかも知れぬと思われるのは、穢れから出ていることである。阿波の国美馬郡の「美都波迺売神社」は、注意すべき神である。大和のみつはのめ・宗像....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
れる。やがて竹本綾之助が現われ、住之助が出で、高坐の上は紅紫爛※、大阪|上りとか阿波上りとかいろいろの名をつけて、四方からおびただしい女義太夫が東京に集まって来....
」より 著者:織田作之助
、ひたすら謝ると、はたして五十吉は声をはげまして、この人形はさる大名の命でとくに阿波の人形師につくらせたものだ。それを女風情の眼でけがされたとあってはもう献上も....
起ち上る大阪」より 著者:織田作之助
したのである。即ち、まず民間の好事家の手元に残っている人形を狩り集め、足らぬ分は阿波の人形師が腕によりを掛けて作ろうと申し出たということであり、準備が出来次第新....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
掛って、三月余りを殆ど囚虜の身に均しく過ごしたのであった。 常陸の国、河内郡、阿波村の大杉明神の近くに、恐しい妖魔が住んでいるので有った。それに竜次郎は捕って....
茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
来ているものと見え、優婉な声で投げ節が聞えて来ます。 渡りくらべて世の中見れば阿波の鳴門に波もなし―― ここの座敷では法眼の錆びて淡々たる声で唱え出されまし....
京の夏景色」より 著者:上村松園
にも申したうしろとんぼや、おたばこぼん、それからふくわげ、ふくわげと申しますのは阿波の十郎兵衛に出て来るお弓の結っている髪なのですが、そんな風な髪に銀で作ったす....
妖怪学」より 著者:井上円了
どめのマジナイなれば、この名は末子に多しとかいう。その他、相撲の類にても、剣山は阿波より出でたるがゆえに、阿波第一の山名を取り、大鳴門は淡路より出でたるゆえ、鳴....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
八幡知らずへ踏込んだと同じく、一つ処をドウドウ廻りするより外はなくなる。それでは阿波の鳴門の渦に巻込まれて底へ底へと沈むようなもんで、頭の疲れや苦痛に堪え切れな....
古事記」より 著者:太安万侶
《いよ》の國をエ姫《ひめ》といい、讚岐《さぬき》の國をイヒヨリ彦《ひこ》といい、阿波《あわ》の國をオホケツ姫といい、土佐《とさ》の國をタケヨリワケといいます。次....