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附
「附〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
附の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
に動いている。
「あのね、お祖父《じい》様にね。」
栗梅《くりうめ》の小さな紋
附を着た太郎は、突然こう言い出した。考えようとする努力と、笑いたいのをこらえよう....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
手紙を出して、送迎とか宴会とかあるいはまた名所の案内とか、そのほかいろいろ講演に
附随する一切の無用な暇つぶしを拒絶したい旨希望して置いた。すると幸《さいわい》私....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
こしました。今年は朝顔の培養《ばいよう》に失敗した事、上野《うえの》の養育院の寄
附を依頼された事、入梅《にゅうばい》で書物が大半|黴《か》びてしまった事、抱《か....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
《かさ》のようなものが輪どっている。頬のまわりや顋《あご》の下にも、以前の豊な肉
附きが、嘘のようになくなってしまった。僅に変らないものと云っては、あの張りのある....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
した後《のち》、ともかくも牧野の云う通り一応は家《うち》へ帰る事に、やっと話が片
附いたんだ。が、いよいよ帰るとなっても、野次馬《やじうま》は容易に退《の》くもん....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
んぶすま》が、静に開《あ》いて、黒手《くろで》の黄八丈《きはちじょう》に、黒の紋
附《もんつき》の羽織を着た坊主が一人、恭《うやうや》しく、彼の前へ這って出た。顔....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
たった、ある早春の午前である。北京《ペキン》にある日本公使館内の一室では、公使館
附武官の木村陸軍少佐と、折から官命で内地から視察に来た農商務省技師の山川理学士と....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
して責めざるべからず。否、忍野氏の罪のみならんや。発狂禁止令を等閑《とうかん》に
附せる歴代《れきだい》政府の失政をも天に替《かわ》って責めざるべからず。
「常子....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
ら。」
僕等もNさんの東京から聟《むこ》に来たことは耳にしていた。のみならず家
附《いえつき》の細君は去年の夏とかに男を拵《こしら》えて家出したことも耳にしてい....
「狂女」より 著者:秋田滋
なかから引ッぱり出すようなことはしなかった。 年老いた下婢がひとり彼女のそばに
附いていて、その女が時折り飲物をのませたり、小さな冷肉の片を口のところまで持って....
「墓」より 著者:秋田滋
、何か云っておきたいことはないかね」 弁護人をつけることを嫌って、何と云っても
附けさせなかったクールバタイユは、そこで、やおら立ち上った。背丈のたかい、鳶色の....
「初雪」より 著者:秋田滋
―」 しかし、そう云ってしまうと彼女は何だか怖ろしい気がしたので、周章ててこう
附け加えた。 「それに――あたし、すこし寒いんですの」 寒いと聞くと、良人はぐ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
験を試みた電気機械は、その後サー・ジェームス・サウスの所有になって、王立協会に寄
附され、今日も保存されてある。 ファラデーはタタムの講義をきくにつれて、筆記を....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
様を見よ。見知らぬ? ああ、これが問題となる言葉なのだ。われわれは生き物に番号を
附ける。その結果として、殺すことが犯罪になるのだ。生き物が生れ出ると、われわれは....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
笑いました。 「伊作の拾うんだもの、碌なものでなかべいになあ!」 と太郎右衛門は
附け足して、多助と一緒に少し急いで坂を下りて行きました。 坂の下の方では、伊作....