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「附帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

附帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
んで引揚げて貰った処が、お前さんまア歳頃といい私共の娘と同じ形《なり》の小紋の紋附帯も矢張《やっぱり》紫繻子|必定《てっきり》我子《わがこ》と思いましたが、顔を....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
紙箱を造る手段そのものの中に目的は吸い込まれてしまう。そこには何等の努力も義務も附帯してはいない。あの純一無雑な生命の流露を見守っていると私は涙がにじみ出るほど....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
砲火を増大する事、内地の航空基地の攻撃激化、B29等による本土空爆の強化、これに附帯した謀略戦などである。 また本土上陸戦がわが特攻隊のために被害甚大となるの....
わが町」より 著者:織田作之助
しく冬は霜を見るというくらい涼しいバギオに避暑都市を開いて、兵舎を建築する計画の附帯事業として、ベンゲット道路の開鑿は、比島領有後の合衆国の施政に欠くことの出来....
元日」より 著者:夏目漱石
と塞《つか》えた。 元日新聞へ載《の》せるものには、どうも斯《こ》う云う困難が附帯して弱る。現に今原稿紙に向っているのは、実を云うと十二月二十三日である。家《....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
享楽性は、対者を条件とする内容にあるのに反し、本能の処理におけるそれは、要するに附帯物の作り出す一時的錯覚に過ぎないということです。では、一体何が、本能の処理に....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
掛った、縞物の、白粉垢に冷たそうなのを襲ねて、寝衣のままの姿であります、幅狭の巻附帯、髪は櫛巻にしておりますが、さまで結ばれても見えませぬのは、客の前へ出るとい....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
趣にしてある。当時は未だそう信じていたものであっただろうし、そこで愛惜の心も強く附帯していることとなる。「迷はせる」は迷いなされたという具合に敬語にしている。こ....
科学上の骨董趣味と温故知新」より 著者:寺田寅彦
である、類品が少ないという考えに伴う愛着の念が主要な点になる事もある。この趣味に附帯して生ずる不純な趣味としては、かような珍品をどこからか掘出して来て人に誇ると....
自由人」より 著者:豊島与志雄
る限りでは、福岡と熊本との書籍売捌店への連絡という、ごく軽いもので、なお希望的な附帯事としては、九州で印刷用紙が多少とも入手出来ないものか、機会があったら探って....
地震雑感」より 著者:寺田寅彦
もので、これには不可抗的な自然の威力に対する本能的な畏怖が結合されている。これに附帯しては、地震の破壊作用の結果として生ずる災害の直接あるいは間接な見聞によって....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
ーを離れられない因縁がある。貴方が引受けてくれれば誠に喜ばしい。しかし教授の職に附帯したうるさい仕事のために研究が出来なくなるという心配があれば、また適当な後任....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れて、その後も幾多の変遷を経て、ずっとその遺業はつづけられた、塩湯の方はおいおい附帯のように成っていったが、芝浦館といえば東京では知らぬ人はまずなかったといって....
緑色の太陽」より 著者:高村光太郎
等はすべて、魚に水の香のするようなものである。力めて得たのでなくして、おのずから附帯して来たのである。これを力めて得ようとすると芸術の堕落が芽をふいて来る。 ....
」より 著者:カフカフランツ
?」 「あなたの招聘の件も十分に検討されてあるんですよ」と、村長はいった。「ただ附帯的な事情がごたごた入りこんできているのです。そのことを書類によって立証して上....