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限る
「限る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
限るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
肪のあるのは滋養があるとか、人参《にんじん》の味は駄目《だめ》だとか、大根の味に
限るとか……」
僕「するとまず標準は滋養と味と二つある、その二つの標準に種々様....
「葱」より 著者:芥川竜之介
んごう》辺のバアやカッフェ、青年会館や音楽学校の音楽会(但し一番の安い切符の席に
限るが)兜屋《かぶとや》や三会《さんかい》堂の展覧会などへ行くと、必ず二三人はこ....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
分が、ある芸術の作品を悦ぶのは、その作品の生活に対する関係を、自分が発見した時に
限るのである。Hissarlik の素焼の陶器は自分をして、よりイリアッドを愛せ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
木氏は兎に角声名のある新進作家でありますから、やはり『半肯定論法』位を加えるのに
限ると思います。……」
* * * * *
一週間たった後、最高点を採....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
しだ》の葉のような高低をもって長くつづいたのが、信濃《しなの》と飛騨《ひだ》とを
限る連山である。空はその上にうすい暗みを帯びた藍色《あいいろ》にすんで、星が大き....
「或る女」より 著者:有島武郎
《えいごう》自分を命《いのち》の敵《かたき》と怨《うら》むに違いない。
「死ぬに
限る」
葉子は窓を通して青から藍《あい》に変わって行きつつある初夏の夜の景色を....
「星座」より 著者:有島武郎
」
「うんにゃそうだ」
そのあとはまた静かになった。清逸は早く寝入ってしまうに
限ると思って夜着の中に顔を埋めた。寝入りばなの咳がことに邪魔になった。
純次が....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
るという現象は、愛するものと愛せられたるものとの間に愛が相互的に成り立った場合に
限るのだ。若しその愛が完全に受け取られた場合には、その愛の恵みは確かに二倍するだ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た。疑いもなく当時は、ことにまだ十分な経験を得なかったころは、なるべく沿岸航路に
限るようにしていたではあろうが、しかし時には嵐のために船が沖合へ流されるようなこ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ながら、 「それ、そこがそれ捻平さね。松並木で出来たと云って、何もごまのはいには
限るまい。もっとも若い内は遣ったかも知れんてな。ははは、」 人も無げに笑う手か....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
道を真直ぐに歩行いて来て、曲尺形に門戸を入って、「あ、本屋でござい。」とばかりは
限るまい。あいつ妾か。あの妾が、われわれの並んで店へ立ったのに対して、「あ、本屋....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
とするようなもので、ただお互に苦しみを増すばかりじゃ。そち達は矢張り離れて住むに
限る。――が、俺が斯う申すのは、決して夫婦間の清い愛情までも棄てよというのではな....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
って、両かしぎというのは、左右へかしぐようにつける糸目で、凧の喧嘩には是非これに
限る。下糸目にすれば手繰った時凧が下を向いて来るし、上糸目にすれば下って来る。乳....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、と笑われて、「それでは燈を点して懸りましょう。暗くなりました。「怪談は暗がりに
限るよ。「ええ! 仕方がありません。先月の半ば頃|一日晩方の事……」 この時座....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ねばならぬ。信賞必罰は興隆国家の特徴である。 発明は単に日本国内、東亜の範囲に
限る事なくなるべく全世界に天才を求めねばならぬ。 しかし科学の発達著しい今日、....