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限度
「限度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
限度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
ひら》かれるためには、私生児の数および実質が支配階級という親を倒すに必要なだけを
限度としなければならない。もしその数なり実質なりが裕《ゆた》かに過ぎたならば、こ....
「星座」より 著者:有島武郎
さして興味のあることではなかった。渡瀬は蓄音機の機械をどれだけ複雑にすれば、最小
限度の複雑化によって最大の効果を挙げうるかを数理的に解決したかったのだ。それゆえ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
が出来る。私は他を愛しているか。これに肯定的な答えを送るためには、私は或る条件と
限度とを附することを必要としなければならぬ。他が私と何等かの点で交渉を持つにあら....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た官僚政治により、遂に国民の生産的、建設的企図心を根底的に消磨し、生活し得る最小
限度の生産が、人民の経済活動の目標となった結果であった。封建君主がその領土、人民....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
と自由を綜合開顯せる指導精神であり、個々の自由創意を最高度に發揚するため必要最小
限度の專制を加えることである。今日自由主義を標榜して國家の運營に成功しているのは....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
、いかなる俳優といえども麻痺性の支配を受けないものはないのであるからテストは最小
限度にとどめ、でき得るならばまったくテストを省略するように工夫すべきである。 ○....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
驀進した。 少尉は、直ちに、別の信号をして、兵員の急速集結を命じた。部署に最少
限度の兵員を残して、あと二十名ばかりのものが集ってきた。彼等は、取敢えず、三門の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
宿題を寄こされたつもりで、それと正面から取組み、それぞれの工夫において被害を最小
限度化すべきである。 政府及び軍部に対して希望するのは、よろしく士気を昂揚する....
「海底都市」より 著者:海野十三
そういう君の論は、甚だしく定量性《ていりょうせい》を欠《か》いている。退化が或る
限度に及ぶと、もう器官は全然用をなさないのだ。だからそういう器官が始めから存在し....
「超人間X号」より 著者:海野十三
人類の破滅をまねくにすぎない。自分がこのような恐ろしい目にあったのも、人間の力の
限度を知らないから生じた誤《あやま》りだった」 博士は口ぐせのように、こうくり....
「のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
から、命中率はだんだん低下し、砲弾代などが、やたらにかかるのじゃ。射程には、自ら
限度がある。ただ砲弾を遠方へ飛ばすだけなら、射程をいくらでも伸ばし得られるが、砲....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
んと地底深く追いやられたが、初めはせいぜい地下二百五十メートルが人類の生活し得る
限度で、それ以上になると、とても暑くて、生活は出来ないし、構築物ももたないといわ....
「カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
以上に理解している人はない。 長年の私の経験が、カメラ・ポジションの誤謬を最少
限度にとどめる方法は、結局監督自身がルーペをのぞくこと以外にはないということを私....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
り喰ったりして遊ぶ事が以前から嫌いだったから、緑雨に限らず誰との交際にも自ずから
限度があったが、当時緑雨は『国会新聞』廃刊後は定った用事のない人だったし、私もま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
尽すべきお諭しがある。財政がどうであろうと皆様がお困りであろうと、国防上必要最少
限度のことは断々固として要求する」旨お答えして辞去した。 私のこういう態度主張....