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「院主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

院主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
勿《なか》れ。 営利目的の病院ゆえ、あらゆる手段にて患者の退院はばむが、これ、院主、院長、医師、看護婦、看守のはてまで、おのおの天職なりと、きびしく固く信じて....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ヶ岳の渓谷に、極楽浄土があるそうだ。僧院があるということだ。密夫密婦の隠れ場所、院主は尼僧だということだ。だが有髪だということだ。一旦そこへ飛び込んだら、どんな....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ているゆえ、将軍家自らが令してこれに法格を与え、貫主は即ち十万石の格式、各支院の院主は五万石の格式を与えられているところから、納所の雛僧の末々に至るまでもかよう....
文芸時評」より 著者:宮本百合子
のテーマと游離した結果になっている。この小説で作者の語ろうとするテーマは、朝田医院主及びそれをとりまく一群の現代的腐敗、堕落を逆流として身にうける志摩の技術的知....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
および全国に行き渡っていた。そして株屋、相場屋等が信者の中でも主位を占めていた。院主は金襴の法衣によって端麗であり、羽左衛門そのものであった。 私は幾月間かの....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
が出来ない。これ等の文章を初めて載せた諸雑誌の編集者と出版を快諾して呉れた鉄塔書院主とへ謝意を表する。 一九三〇・四・一二 京都 戸坂潤 「性格」概念の理論的使....
社会時評」より 著者:戸坂潤
があるのか無いのかハッキリしないが、それから時日がしばらく経って、内務省は精神病院主・院長・会議に於て、精神病院法並びに精神病者看護法改正に関する希望を諮問して....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
じゃんが、神尾が耳に事有りげに響いて聞えました。 「覚王院に会おう、そうだ、あの院主を叩いて、ひとつ聞いてみようではないか」 神尾が突然、巻を叩いて立ち上った....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
しょうみょう》の博士に向って披瀝《ひれき》しますと、博士はその志を諒なりとして、院主上人に向ってその希望を通じましたところ、院主上人は、また弁信の志を憐んで、こ....
島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
る。 発行所の下の座敷には島木さん、平福さん、藤沢さん、高田さん(?)、古今書院主人などが車座になって話していた。あの座敷は善く言えば蕭散としている。お茶うけ....
詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
える右手に、鎌を握りしめている! その形相が凄いんだよ!」 「いいえ、あなた、御院主さんは あんまり天気が良いものですから その朝はおつとめの前に御自分もお墓の....
枯尾花」より 著者:関根黙庵
の夜住職を起してこの事を懺悔し、その後は打て変って品行を謹しみ、今は大坂の某寺の院主と為っているとの事だ。....
法然行伝」より 著者:中里介山
ということである。 さて、この勢至丸の生国に菩提寺という山寺があった。この寺の院主|観覚得業《かんがくとくごう》という人は延暦寺に学んだ者であるが、そこでは望....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しである。あの釜屋働きの婆が、ややもすれば、悪たれつくのもむりはない。 ここの院主との旧縁で、ふと去年の暮から懸人となって来たが、自分は、何の寺役を持つでもな....
私本太平記」より 著者:吉川英治
恥じない自分をも同時にとりもどしていた。 金剛山寺では正成の不意なおとずれに、院主役僧らまで、何事かと驚いたらしく、 「まえもって、御登山をうかがっておりまし....