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「院長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

院長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
窓の外には枯れ葉さえ見えない樫《かし》の木が一本、雪曇りの空に枝を張っていた。)院長のS博士や僕を相手に長々とこの話をしゃべりつづけた。もっとも身ぶりはしなかっ....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
人《びぼうじん》常子にいずれも深い同情を表《ひょう》した。 同仁《どうじん》病院長|山井博士《やまいはかせ》の診断《しんだん》に従えば、半三郎の死因は脳溢血《....
或る女」より 著者:有島武郎
もう生死を忘れて床の上に身を縮み上がらしておいおいと泣いていた。 医員の報告で院長も時を移さずそこに駆けつけた。応急の手あてとして四個の氷嚢《ひょうのう》が下....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は、当時の蘭医(昔取った杵づかですわ、と軽い口をその時交えて、)であるし、病院の院長は、義理の伯父さんだし、注意を等閑にしようわけはないので、はじめにも二月三月....
去年」より 著者:伊藤左千夫
ながら、心のすきすきに嫂の頼み少ない感じが動いてならなかった、博士は駿河台の某病院長である。自分は博士の快諾を得てすぐ引っ返したけれど、人力もなく電車もないのに....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
た。 「僕は気が変じゃないぞ。早く母親を呼べ。――僕を変だと診断するのか。そんな院長こそ変だ!」 僕は腹立ちまぎれに、そんな風に怒鳴りちらした。だが、その結果....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
のプラン――というので、仏天青は、リバプールの町にある精神科病院の門をくぐった。院長ドクター・ヒルは、五十を過ぎた学者らしい人物だったが、甚だ丁重に、仏天青を扱....
怪塔王」より 著者:海野十三
しょう」 「痛かないよ。すこしちくちくするくらいだよ。あと四五日すれば歩けると、院長さんがいったよ。僕は心配なしだけれど、心配なのは、帆村おじさんだ」 「ああ帆....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
る、と幾干か差引くか、と念を推したげで、のう、ここらは確でござりました。 幡随院長兵衛じゃ、酒を振舞うて銭を取るか。しみったれたことを云うな、と勝った奴がいき....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
そこで、茨城の方の田舎とやらに病院を建てた人が、もっともらしい御容子を取柄に副院長にという話がありましたそうで、早速|家中それへ引越すことになりますと、お米さ....
狂人日記」より 著者:秋田滋
彼は高等法院長として、清廉な法官として世を去った。非の打ちどころのないその生涯は、フランス....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
の狂人をよく観たいものと思い、岩倉精神病院へ、二、三度見学にまいったものでした。院長に案内されて病棟を歩きますと、千差万別の狂態が見られました。夏のことで、私は....
式部小路」より 著者:泉鏡花
い、素気ない返事だと思ったんですが、もっともだ。じゃ、山の井先生のために、この病院長が、全院を警戒して秘密にしたんだ。」 「そうでがすとも、ごく内証ですから、憚....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
慣が付き、子を産む度毎に必ず助産のお役を勤め、「犬猫の産科病院が出来ればさしずめ院長になれる経歴が出来た、」と大得意だった。 不思議な事にはこれほど大切に可愛....
茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
年、九月一日が、二科会と美術院の展覧会の招待日であった。しかし、茂吉は、脳病院の院長という重要な職務があったので、いつも、展覧会が開かれている間の随意の日に、見....