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除
「除〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
除の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
、双眼鏡《そうがんきょう》、廓大鏡《かくだいきょう》、顕微鏡《けんびきょう》、塵
除《ちりよ》け目金《めがね》などの並んだ中に西洋人の人形《にんぎょう》の首が一つ....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
しく私の心の上にのしかかって来るような心もちもした。私はそれらの不安な感じを払い
除けたい一心から、わざと気軽らしい態度を装《よそお》って、うすぼんやりしたランプ....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
僕の友だち多しといえども、占城《チャンパ》なぞという着物を着ているものは、若槻を
除いては一人もあるまい。――まずあの男の暮しぶりといえば、万事こういった調子なん....
「影」より 著者:芥川竜之介
「その後《ご》何もなかったですか?」
陳の語気には、相手の言葉を弾《はじ》き
除《の》けるような力があった。
「何もありません。奥さんは医者が帰ってしまうと、....
「河童」より 著者:芥川竜之介
も銀座通りと違いありません。やはり毛生欅《ぶな》の並み木のかげにいろいろの店が日
除《ひよ》けを並べ、そのまた並み木にはさまれた道を自動車が何台も走っているのです....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
勢《おおぜい》の男女《なんにょ》を眺めていた。彼等は二三人の支那人《シナじん》を
除けば、大抵は亜米利加《アメリカ》人か露西亜《ロシア》人だった。が、その中に青磁....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
としたもんです。もっともそれが嬉しかったのは、犬が粗※《そそう》をするたびに、掃
除《そうじ》をしなければならなかった私ばかりじゃありません。旦那様もその事を御聞....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
》へ手をかけた。倭国《わこく》の禍《わざわい》になるものは芽生《めば》えのうちに
除こうと思ったのである。しかし行長は嘲笑《あざわら》いながら、清正の手を押しとど....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
の蒐収家《しゅうしゅうか》のキャビネットにあるようなものではない。第一これは顔を
除いて、他はことごとく黒檀《こくたん》を刻んだ、一尺ばかりの立像である。のみなら....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
はない。それは××胡同《ことう》の社宅の居間《いま》に蝙蝠印《こうもりじるし》の
除虫菊《じょちゅうぎく》が二缶《ふたかん》、ちゃんと具えつけてあるからである。
....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
の友だちの噂《うわさ》などした。
僕等のいるのは何もない庭へ葭簾《よしず》の日
除《ひよ》けを差しかけた六畳|二間《ふたま》の離れだった。庭には何もないと言って....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
で自分の書いたものを整理しようと考えたのである。 私は久しい前から机の抽斗を掃
除しようと思っていたのだ。私は三十年来、同じ机の中へ手紙も勘定書もごたごたに放り....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
して墨画の蘭竹または詩など寄合書にしたる白金布の蝙蝠傘あるいは杖にしあるいは日を
除け、道々も道中の気遣いを故郷の恋しさと未来の大望とか悲しみ悦び憂いをかわるがわ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の謝礼を出すのが習慣になっていた。が、今まで忠実に働いたからというので、これは免
除してもらった。 リボーの店は今日でも残っているが、行って見ると、入口の札に「....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
のひとを殺させたとする。すると、国家は戸籍簿からそれらの人の名を消し、書記の手で
除いてしまう。ただそれだけのことだ。ところが、われわれ、役場の書類を変えることが....