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陳套
「陳套〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陳套の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
落款《らくかん》の場所を軽視したるものはない。落款の場所に注意せよなどと言うのは
陳套語《ちんとうご》である。それを特筆するムアアを思うと、坐《そぞ》ろに東西の差....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
。ただ事がらが非情の物質と、それに関する抽象的な概念の関係に属するために、明白な
陳套な語で言い現わされるような感情の動揺を感じることはないであろうが、真なるもの....
「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」より 著者:寺田寅彦
こえたくらいである。 最後の汽車と騎馬との追っ駆けは、無音映画としてはあまりに
陳套な趣向であるが、しかしあの機関車の音と画像と、馬のひづめの音と足掻きの絵との....
「映画雑感(Ⅶ)」より 著者:寺田寅彦
元の美しさおもしろさを認識することができるというのであろう。換言すれば、月並みな
陳套な正札付きの真実よりも、うそから出た誠にかえってより多くのより深き真実を見い....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
や》歌集』を見て始めてその尋常の歌集に非ざるを知る。その歌、『古今』『新古今』の
陳套《ちんとう》に堕《お》ちず真淵《まぶち》、景樹《かげき》の※臼《かきゅう》に....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
趣味を現わす能わざらん、実験にのみ依らんか、尋常一様の経歴ある作者の文学は到底|
陳套《ちんとう》を脱する能わざるべし。文学は伝記にあらず、記実にあらず、文学者の....