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陽気
「陽気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
陽気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
学時代の同窓なんだ。」
「これはいよいよ穏《おだや》かじゃない。」
藤井はまた
陽気な声を出した。
「君は我々が知らない間《あいだ》に、その中学時代の同窓なるも....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》あたりへ男連れで泊りこむらしいと云うじゃありませんか。私はこれを聞いた時には、
陽気なるべき献酬《けんしゅう》の間でさえ、もの思わしげな三浦の姿が執念《しゅうね....
「彼」より 著者:芥川竜之介
のに違いなかった。が、僕はこの病室にたった一人している彼のことを考え、出来るだけ
陽気に返事をした。
「動いているね。何をくよくよ海べの棕櫚はさ。……」
「それか....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
た王生が、花磁盞《かじさん》を前にうっとりと、どこかの歌の声に聞き入っていると、
陽気な趙生は酢蟹《すがに》を肴に、金華酒《きんかしゅ》の満《まん》を引きながら、....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
か好《い》い所があったら、早速《さっそく》引越してしまおうじゃないか? そうして
陽気に暮すんだね、――何、もう十日も経《た》ちさえすりゃ、おれは役人をやめてしま....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
は諸会社のボオナスや羽子板の売れ行きで持ち切っていた。けれども僕の心もちは少しも
陽気にはならなかった。僕は仕事をすませる度に妙に弱るのを常としていた。それは房後....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
理はございますまい。」
一座の空気は、内蔵助のこの語《ことば》と共に、今までの
陽気さをなくなして、急に真面目《まじめ》な調子を帯びた。この意味で、会話は、彼の....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
した。
十六人の女たちは、すぐに彼を取りまいて、こう云う山の中にも似合わない、
陽気な酒盛《さかもり》を開き始めた。彼は始は唖《おし》のように、ただ勧《すす》め....
「少年」より 著者:芥川竜之介
笑わせたのはとにかく大手柄《おおてがら》には違いない。かつまた家中《かちゅう》を
陽気にしたのもそれ自身甚だ愉快である。保吉はたちまち父と一しょに出来るだけ大声に....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
やはり平生の元気を失わなかった。また恐怖に挫《ひし》がれないためには、出来るだけ
陽気に振舞《ふるま》うほか、仕様のない事も事実だった。
「べらぼうに撃ちやがるな....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
るぞ。――」
俊寛様はこうおっしゃると、たちまちまた御眼《おんめ》のどこかに、
陽気な御気色《みけしき》が閃《ひらめ》きました。
「一条二条の大路《おおじ》の辻....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
ッド」と言った。が何がグッドなのだが、僕にはわからない。
船のほうは、その通り
陽気だが、波止場のほうはなかなかそうはいかない。どっちを見ても泣いている人が、大....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
の上露柴の話によると、客は人格も悪いらしかった。が、それにも関《かかわ》らず妙に
陽気《ようき》にはなれなかった。保吉の書斎の机の上には、読みかけたロシュフウコオ....
「初雪」より 著者:秋田滋
顔色のつやつやとした、肩幅の広い男で、物わかりは余りいいほうではなかったが、根が
陽気な質で、見るからに逞しい青年だった。 この縁談には彼女のあずかり知らぬ財産....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
した森にこだましたが、それもだんだんかすかになり、ついには消えてしまった。今まで
陽気に騒がしかった邸は今や静まりかえり、人影はなくなってしまった。イカバッドだけ....