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階
「階〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
階の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
57
セセッション風に出来上った病院。少年はこちらから歩み寄り、石の
階段を登って行《ゆ》く、しかし戸の中へはいったと思うと、すぐにまた
階段を下《くだ....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
年者《ちゅうねんもの》である。場所は日比谷《ひびや》の陶陶亭《とうとうてい》の二
階、時は六月のある雨の夜、――勿論《もちろん》藤井のこういったのは、もうそろそろ....
「影」より 著者:芥川竜之介
引き入れられたのか、急に憂鬱《ゆううつ》な眼つきになった。
……電燈を消した二
階の寝室には、かすかな香水の※《におい》のする薄暗がりが拡がっている。ただ窓掛け....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
のどこかに、漂《ただよ》っている種類の人であった。が、同時にまたその顔には、貴族
階級には珍らしい、心の底にある苦労の反映が、もの思わしげな陰影を落していた。私は....
「河童」より 著者:芥川竜之介
いけません。あのマッグに聞かせたら、さぞ大笑いに笑うでしょう。あなたの国でも第四
階級の娘たちは売笑婦になっているではありませんか? 職工の肉を食うことなどに憤慨....
「彼」より 著者:芥川竜之介
好《い》い。彼は叔父《おじ》さんの家を出てから、本郷《ほんごう》のある印刷屋の二
階の六畳に間借《まが》りをしていた。
階下の輪転機《りんてんき》のまわり出す度にち....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
彼にも変化のない訣《わけ》ではなかった。彼はある素人下宿《しろうとげしゅく》の二
階に大島《おおしま》の羽織や着物を着、手あぶりに手をかざしたまま、こう云う愚痴《....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
った。
渋谷《しぶや》の金王桜《こんおうざくら》の評判が、洗湯《せんとう》の二
階に賑わう頃、彼は楓の真心に感じて、とうとう敵打《かたきうち》の大事を打ち明けた....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
たのと、人数《にんず》も割に少かったのとで、思ったよりや感じがよかった。その上二
階にも一組宴会があるらしかったが、これも幸いと土地がらに似ず騒がない。所が君、お....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一
雨降りの午後、今年中学を卒業した洋一《よういち》は、二
階の机に背を円《まる》くしながら、北原白秋《きたはらはくしゅう》風の歌を作ってい....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二
階に、人相の悪い印度人の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米利加人と何か頻に話し合....
「初雪」より 著者:秋田滋
彼女は意を決して最後の手段によることにした。 彼女はこッそり寐間をぬけ出ると、
階段を降り、庭の戸を開けた。大地は雪に蔽われて、死んだように寂然している。彼女は....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
れて彼の胴巻を探るに、悲しやある事なし。気絶して其所に倒れんとするほどになり、二
階に駆け上りて裸になりて改めれどなし。泣く悲しむという事は次になり、ただ茫然たる....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
間をおいて一八〇二年に生れた。 一七九六年にミュースに移ったが、これは車屋の二
階のささやかな借間であった。一八〇九年にはウエーマウス町に移り、その翌年にジェー....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
飾り、頭には鳥の羽を頂かせ、胸には飾りをつけさせる。われわれは、勳章や、褒美や位
階などを彼等に与える。彼等は人の血を流すことをただ一つの使命としている廉で、威張....