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「際立つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

際立つの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仮装人物」より 著者:徳田秋声
ったが、そうやって、前側にすわって扇子をつかっている小夜子の風貌は、広い場内でも際立つ方であった。でも何の関係もないだけに、葉子と一緒の時に比べて、どんなに気安....
伸子」より 著者:宮本百合子
牽《ひ》きたい貴婦人は最後に、皆揃った舞踏場へ姿を現す通り、その場の気分に、何か際立つものが生じた。彼だけ変に別者――お客として目立つような、その瞬間、ああ彼が....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
望みがある。そちが額の眉間の傷ゥ、この場の下物に物語りいたしえェ……」と、抑揚を際立つほどに川崎屋でゆき「ウウウこの傷はァ、ずぶろくぐでんに……いやなに、めいて....
五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
「生きた新聞」は身振狂言で帝国主義とファシズムに対する攻撃を始めたが、ここで一つ際立つ芸術上の現象がある。それは諷刺的要素の増大ということだ。 芸術上、諷刺性....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
女優は、樹の緑蝉の声も滴るがごとき影に、框も自然から浮いて高い処に、色も濡々と水際立つ、紫陽花の花の姿を撓わに置きつつ、翡翠、紅玉、真珠など、指環を三つ四つ嵌め....
黒田如水」より 著者:吉川英治
かの」 と、むしろ昂然たるふうすら示した。 正利の面は、その白い眉毛が、急に際立つほど、朱になった。 「おぬし、まだ若いので、日ごろはわしも黙っておった。三....