隠れ里[語句情報] »
隠れ里
「隠れ里〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隠れ里の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
うに、主人佐吉をはじめ、一同に大事に侍《かしず》かれていた。 裏おもて
隠れ里 「あらッ!」 叫んだのは、恋慕流し宗七の妻お多喜だ。深川やぐら下の小意....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
し》との境に、引きずり廻されているに相違ない。
こうして熟睡に落ちている時――
隠れ里の方から賑《にぎ》やかな一隊の女連が繰出して来て、稚児桜を取りまいて、
「....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
軒家が焼残ったというのも奇蹟だからと、そこで貴婦人が買取って、少い女の世を避ける
隠れ里にしたのだと言います。 で、一切の事は、秘密に貴婦人が取まかなう。」 ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
。故に鼠を福と称え殺すを禁じたと。『山州名勝志』二に、山城霊山辺の鼠戸長者、鼠の
隠れ里より宝を獲て富んだ話あり。これは伏蔵を掘り当てたのだろう。プリニウスの『博....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
のカミナリの進路にもかからない小さな谷間のようなのもあって、これをカミナリ相手の
隠れ里というのであろうか。 このように完備した地図がどうして出来上るかというと....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
り始める)今は昔、竹取の翁と云う者がおりましたのじゃ。もとより、人目も稀な竹山の
隠れ里に住まう、しがない世捨人、……野山にまじりて、竹を取りながら、それで竹籠な....
「山の人生」より 著者:柳田国男
眼に見えぬ社会の住民ではあったのだが、これを座頭としたのは右のごとき地底の国を、
隠れ里と名づけたのが元である。
隠れ里本来は昔話の鼠の浄土などのように、富貴具足の....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
尋ねてみたが、一般に今は是をタフというようであった。肥後の五箇庄と並んで、山中の
隠れ里として有名であった阿波の祖谷山などは、小民の家はみな竹の簀の子で、あの頃は....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
事が出来なくなり、里から農業の法を伝えて、不完全な農村を開いたのもあろう。或いは
隠れ里と呼ばれるように、もと平地の農村にいたものが、何らかの事情でその村に住みか....