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隣接
「隣接〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
隣接の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
嘩好きの西洋の方が本場らしいのでございます。殊に西洋では似た力を持つ強国が多数、
隣接しており、且つ戦場の広さも手頃でありますから、決戦・持久両戦争の時代的変遷が....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
け地維欠くとも言うべき一大凶変が突如として起り、首都東京を中心に、横浜、横須賀の
隣接都市をはじめ、武相豆房総、数箇国の町村に跨がって、十万不冥の死者を出した災変....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
に、かの女の視線を蹴って近くの小森に隠れて行った。残されたかの女の視線は、墓地に
隣接するS病院の焼跡に落ちた。十年も前の焼跡だ。焼木杭や焼灰等は塵程も残っていな....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
二八〕 持統天皇 持統天皇の御製で、藤原宮址は現在高市郡|鴨公村大字高殿小学校
隣接の伝説地土壇を中心とする敷地であろうか。藤原宮は持統天皇の四年に高市皇子御視....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
かなかそんな贅沢はしない。中には身装のぞろりとした者などあって、店に入るとすぐに
隣接した別席に著き、酒を命じ菜を命じ、ちびりちびりと飲んでる者もある。 わたし....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れこんでいるのを見ました」 「ハテ、誰ですか」 「山賀侯爵の弟、達也君です。邸が
隣接しておりますから、時々見かけて顔を見知っているのですが、彼は天王会に最大の敵....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
とこの若葉が茂る間にライラックの薄紫の花が漾い、金鎖草の花房が丈高い樹枝に溢れて
隣接地帯の白石池から吹き上げる微風にまばゆいばかり金色が揺らめいて居た。今は秋な....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
ものと見え、この村の不毛地に対し、畦地は熟田の時価の半額見当に、畑ざかいの荒地は
隣接の畑地の約半額と言ったふうに『査定』し、急遽払下げの通告を村役場へよこしたも....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
「巡査」と「※の旦那」 市街地には、S村青年団、S村処女会があって、小学校
隣接地に「修養倶楽部」を設け、そこで色々な会合や芝居をやる。――会長は校長。副会....
「人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
戸隠山や鈴鹿山の鬼神となり、鬼が島のお話ともなる。そして平素その襲撃に悩まされた
隣接村落の人々が、その山人や海人の掠奪から免かれんが為めに、なお漢が匈奴に歳幣を....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
には一つの気晴らしがあった。ときどき、低いくぐり戸を通って、よろめき、よろめき、
隣接の小礼拝室にはいっていくのである。そこで膝まずき、奥に向かって開く小さな窓か....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
えに、遠方より村落を一望して、その中に会堂あるを知るべし。都府の会堂はみな商店に
隣接して立ち、市中に散布して存す。決してわが国東京その他各都府の寺院のごとく、一....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ない。
よしや聖賢の石を手にしたところで、
石はあっても聖賢はなくなるだろうて。
隣接せる間多き、広々としたる座敷、仮
装舞踏を催さんがために装飾を尽せり。
....
「雀が森の怪異」より 著者:田中貢太郎
明治――年六月末の某夜、彼は夜のふけるのも忘れてノートと首っぴきしていた。彼は岐阜市の
隣接になった某町の豪農の伜で、名もわかっているがすこし憚るところがあるので、彼と....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が、大観すれば両戦争は時代的に交互に現われて来るものと認むべきである。殊に強国相
隣接し国土の広さも手頃であり、しかも覇道文明のため戦争の本場である欧州に於てはこ....