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雇
「雇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
、兵隊に行っている息子とが残っている。暮しは裕《ゆたか》だと云うほどではないが、
雇人《やといにん》の二三人も使って、どうにか人並にはやっているらしい。人の噂では....
「河童」より 著者:芥川竜之介
、なんでもずんずん人手を待たずに大量生産が行なわれるそうです。従ってまた職工の解
雇《かいこ》されるのも四五万匹を下らないそうです。そのくせまだこの国では毎朝新聞....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
五
「金《きん》、金、金、」
そうお蓮《れん》が書き続けていると、台所にいた
雇婆《やといばあ》さんが、突然かすかな叫び声を洩らした。この家《うち》では台所と....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
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こう云う次第だったから、一学期の
雇庸《こよう》期間がすぎて、再び毛利《もうり》先生の姿を見る事が出来なくなってし....
「夢」より 著者:芥川竜之介
らずにとりあえずMと云う家へ出かけ、十号ぐらいの人物を仕上げるためにモデルを一人
雇うことにした。こう云う決心は憂鬱の中にも久しぶりにわたしを元気にした。「この画....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
けて帰路につく時には、大抵街燈の光が淡く道路を照していた。玄関を這入《はい》ると
雇人《やといにん》だけが留守していた。彼等は二三人もいる癖に、残しておいた赤坊の....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
て熱を呼び起こしながら、帆綱を握って、風の向きと早さに応じて帆を立て直している。
雇われた二人の漁夫は二人の漁夫で、二尋置きに本縄から下がった針に餌をつけるのに忙....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
、二十七、と宿帳に控えたが、あえて誌すまでもない、岐阜の病院の里見といえば、家族
雇人一同神のごとくに崇拝する、かつて当家の主人が、難病を治した名医、且つ近頃三由....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
面影だけが私の心の中に生きて来た。私は母から来た手紙の中に、むかし家で使っていた
雇人や私たちの住んでいた家の形や、子供のあたまるような他愛もない小さな事を見出し....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
長屋に明店ありしに突然|暮方二人の男来りてその家の建具類を持ち去る、大方家作主の
雇いしものならんと人も疑わざりしを、深沢が見咎めて糺せば詞窮して担いかけし障子|....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
い位はまだ可いとしても、塩化窒素の実験となると、危険至極の代物だ。 三月初めに
雇われたが、一月半も経たない内に、早くもこれの破裂で負傷したことがある。デビーも....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
は二百四十万|弗を支出し、四年間|継続の工事としてこれを経営し、技師職工は仏人を
雇い、随て器械材料の買入までも仏人に任せたり。 小栗等の目的は一意軍備の基を固....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
こうするうちに、持っていた路銀も費い果してしまった。そこで夫婦は農家や旅籠屋で日
雇取りをして、一番賤しい仕事をあてがわれ、他人の残りものを食べて露命をつなぎ、夜....
「活人形」より 著者:泉鏡花
留め置きて、その余の奴僕は尽く暇を取らせ、素性も知れざる一人の老婆を、飯炊として
雇い入れつ。こは後より追々にし出ださんずる悪計の、人に知られんことを恐れしなりけ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
あった。われわれはこれをぶちこわして強引に工場へ入ったところ、会社側も負けじとお
雇い人夫を動員、トビ口やコン棒を振上げ襲いかかってきた。あわや血の雨の降る大乱闘....