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雇い入れる
「雇い入れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雇い入れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
ていることが出来なくなった。私たちはその機会をねらった。勿論《もちろん》この場合
雇い入れるとしても、それは「臨時工」だし、それに国家「非常時」ということを名目と....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
少なくとも一度、K大の耳鼻科に電話をかけて彼女の身元を幾分なりとも洗って見た上で
雇い入れるのが常識的である事に気付くであろう。 けれどもその時の私等はそうした....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、年が年だけに応待も行儀もひと通り心得ているらしいので、津の国屋では故障なしに
雇い入れることに決めた。 六 三日の目見得もとどこおりなく済んで、お....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の物入りを要するので、本寺の僧はその一部に過ぎず、他は近所の同派の寺々から臨時に
雇い入れることになっている。万隆寺の僧も今度の開帳に日々参列していたが、教重もそ....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
えを登録名簿から取り消さないでおくことができるし、日活が取り消さないものを松竹で
雇い入れることは協定に反するからできないのである。そして協約を破った会社は、その....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のあとに二日も続いた。助郷は出て来る日があり、来ない日がある。こうなると、人馬を
雇い入れるためには夥しい金子も要った。そのたびに半蔵は六月近い強雨の来る中でも隣....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
べて打ち込みにしたいとの説が出る。十一宿も追い追いと疲弊に陥って、初めての人馬を
雇い入れるなぞには困難であるから、当分のうち一宿につき正金二百両ずつの拝借を総管....
「嵐」より 著者:島崎藤村
移って来たのである。 今の住所へは私も多くの望みをかけて移って来た。婆やを一人
雇い入れることにしたのもその時だ。太郎はすでに中学の制服を着る年ごろであったから....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
発生するからだ。――金のかかる(国費も要れば息子の学資も要るし、それに大事な点は
雇い入れるにも専門学校卒業生より少しはサラリーを余分に出さねばならぬ)不経済な総....
「女と帽子」より 著者:豊島与志雄
、私は愉快なことを考えたことがありますよ。会社を創立して、安い月給で大勢の社員を
雇い入れる。いくら月給が安くても、失業者がうようよしてる現今、社員は不足しない。....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
くらかこんな商売をしていたように思われる程度のおとなしそうな女であった。ルミ子を
雇い入れるとき、男主人がなんとなく真剣な顔付で、 「このへんの流儀で、ヒッパリを....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ったが、その笑い声に自分でぞっとした。それではやはり人力車の幽霊や、幽霊が幽霊を
雇い入れるなどという事があるのであろうか。ウェッシントン夫人は苦力らにいくらの賃....
「犠牲者」より 著者:平林初之輔
っているのだ。人間が多過ぎて困る不景気な今の世の中に、殺人犯の嫌疑を受けた人間を
雇い入れるような好奇心をもっている資本家は一人だってありはしない。世間の人の眼に....
「墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
いますか」 「さあ、それがおかしいのでございます。ある人の紹介でふとしたことから
雇い入れることになりましたが、自分の生まれ故郷などを、はっきりおっしゃらないので....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
一に使用者の方寸にあって、他から適当だと推薦してきたからといって、必ずしもそれを
雇い入れるとは限らない。また縁談にしても同様で、他からみて似合いの縁だと思ったか....