雌鳥[語句情報] » 雌鳥

「雌鳥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雌鳥の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あひると猿」より 著者:寺田寅彦
哀れな俘虜を釈放して、そうしてあたかも何事も起こらなかったように悠々とその固有の雌鳥の一メートル以内の領域に泳ぎついて行った。善良なるその妻もまたあたかもこの世....
天守物語」より 著者:泉鏡花
こをどこぞと、もし人問わば、ここは駿河の 府中の宿よ、人に情を掛川の宿よ。雉子の雌鳥 ほろりと落いて、打ちきせて、しめて、しょのしょの いとしよの、そぞろいとし....
二十三番地」より 著者:宮本百合子
殆ど卵を買うと云う必要がなくなって居た。 都合の好い時などは古くから居る三羽の雌鳥と今度の六羽とで九つ位も生むので、いつの間にか孝ちゃんの親父さんが例の目で見....
農村」より 著者:宮本百合子
てあさって居る鶏の事に気がつくものは一人もないのである。一羽の衰えた雄鳥と四羽の雌鳥は子供達の眼をかすめて、早い動作をもって、豊かでない腹をみたして居る。人間も....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
ぬ草叢より、けたたましき羽音させていと烈しく飛びたつものあり。何ぞと見るに雉子の雌鳥なれば、あわれ狩する時ならばといいつつそのままやみしが、大路を去る幾何もあら....
つばめの話」より 著者:小川未明
きて、せっせと巣を造りはじめました。そして、やがて完全に巣を造ってしまいますと、雌鳥は巣について卵を産みました。夏の半ばころには、もはやつばめの子供がなくように....
金持ちと鶏」より 著者:小川未明
持ちは、その三|羽の鶏を買って家に帰りました。 なるほど、日数がたつにつれて、雌鳥は毎日卵を産みはじめました。一|日とて休みなく産んだのであります。金持ちは、....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
いるのじゃ。吾々が眼色を変えているのとは違って、蜂須賀家になんらのかかわりもない雌鳥などを、血眼で、追い廻しているたわけ者があるものか、行ってはならん!」 こ....