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雑司ヶ谷
「雑司ヶ谷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑司ヶ谷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ているのであるが、六月から七月にかけては、日本橋で二軒、神田で一軒、深川で一軒、
雑司ヶ谷で一軒、都合五カ所の仕事に出たが、いずれも三日か四日の繕《つくろ》い普請....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
》た女を音羽辺で見かけた者があると云うのだ。そこで、留に云いつけて、この音羽から
雑司ヶ谷の辺を探索させると、あいつもさすがに馬鹿じゃあねえ、それからそれへと手を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るから、疑いの眼をもって見れば、鷺を烏と見誤るようなことが無いとは云えなかった。
雑司ヶ谷から帰って来た白井屋の女房は、遠目《とおめ》に半七をうかがって一途《いち....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
下屋敷はどこにあるんだ」 「屋敷は大久保式部という千石取りで、その隠居の下屋敷は
雑司ヶ谷にあるそうです」 「じゃあ、なにしろその
雑司ヶ谷というのへ行って見ようじ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は腰につけていた鳥籠を見返りながら云った。 「おまえさんは千駄木ですか、それとも
雑司ヶ谷ですかえ」 「千駄木の方ですよ」 徳川家の御鷹所は千駄木と
雑司ヶ谷の二....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
人がなかった。近所で訊くと、そこには細井という旗本が住んでいたが、なにかの都合で
雑司ヶ谷の方へ屋敷換えをして、この夏から空屋敷になっていることが判った。もう疑う....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
生ということになりました。大きい旗本はみな下屋敷を持っています。三島家の下屋敷は
雑司ヶ谷にありました。お近さんもお嬢さまのお供をして
雑司ヶ谷へゆくことになったの....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
をおなじゅうして震災の火に焼かれてしまった。その後わたしは目白に一旦立ち退いて、
雑司ヶ谷の鬼子母神附近の湯屋にゆくことになった。震災後どこの湯屋も一週間ないし十....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
的にし、収税官史が文人の収入を算盤珠に弾き込むようになっては、文人は最早大久保や
雑司ヶ谷に閑居して電車の便利を難有がってばかりはいられなくなる。富の分配や租税の....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
い灯に、白い影があるらしく見えました。 これは、下谷の、これは虎の門の、飛んで
雑司ヶ谷のだ、いや、つい大木戸のだと申して、油皿の中まで、十四五挺、一ツずつ消し....
「江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
うことを嫌がりましたので、池袋の女の方でも池袋ということを隠して、大抵は板橋とか
雑司ヶ谷とかいって奉公に出ていたのだそうです。 それも、女が無事におとなしく勤....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
再び開業するときには大抵その初日と二日目とを無料入浴デーにしたのが多い。わたしも
雑司ヶ谷の御園湯という湯屋でその二日間無料の恩恵を蒙った。恩恵に浴すとはまったく....
「叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
月の芙蓉咲く夕に先ず逝き、それより一月あまりにして英一もまたその跡を追う。今年の
雑司ヶ谷の秋やいかにと思いやれば、重き頭もいよいよ枕に痛む。 柿の実の紅きもさび....
「狐」より 著者:岡本かの子
がのうては。 ――(空の具合を見廻して)どうだ、この黄昏の冬木立を賞美しながら、
雑司ヶ谷あたりまで行かんか。あすこなら、芋田楽なり雀焼なり、何ぞ肴が見付かろう。....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
しらえ、自分で売ることをやろうと思った。 こんなとき私はふと、奉天で知り合った
雑司ヶ谷の池田良栄をたずねてみる気になった。彼は当時善隣書院の中国語教師をしてお....