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雑巾掛
「雑巾掛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑巾掛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
子も外の者と野へ出ることとなって、母が民子にお前は一足跡になって、座敷のまわりを
雑巾掛《ぞうきんがけ》してそれから庭に広げてある蓆《むしろ》を倉へ片づけてから野....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
て、眉《まゆ》の間が茶色に見えます。後の首筋を蒼くして、無暗《むやみ》に御部屋の
雑巾掛や御掃除をさせて、物を仰るにも御声が咽喉《のど》へ乾《ひから》びついたよう....
「少年時代」より 著者:幸田露伴
るから、人前だけは跛も曳かずに痩我慢して痛さを耐えてひた隠しに隠して居ましたが、
雑巾掛けのときになって前へ屈んで膝を突くのが痛くて痛くてほとほと閉口しました。然....
「家」より 著者:島崎藤村
働いている間に、奥の方の庭までも掃除を済ました。バケツを提げて、その縁側へお雪が
雑巾掛に行ってみると、丁度|躑躅の花の盛りである。土塀に近く咲いた紫と、林檎の根....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
宿ではいつも朝飯《あさめし》が済んで下宿人が皆出払った跡で、緩《ゆッ》くり掃除や
雑巾掛《ぞうきんがけ》をする事になっていた。お糸さんは奉公人でないから
雑巾掛《ぞ....
「雁」より 著者:森鴎外
た梅は、貰った手袋を大切にしまって置いて、矢張素手で水を汲む。洗物をさせるにも、
雑巾掛をさせるにも、湯を涌かして使わせるのに、梅の手がそろそろ荒れて来る。お玉は....