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雑役
「雑役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みちのく」より 著者:岡本かの子
った。 北海の浪の吼《ほ》ゆる日、お蘭は、四郎が今は北海道までさすらって興行の
雑役に追い使われているということを聞いた。 いつか婚期を失ってしまったお蘭は自....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
の心配を離れて、専心に工夫に没頭したら、さぞ快いだろうという、その憧憬から日々の
雑役も忍べていたのだがその通りに朝夕を送れることになってみると、単調で苦渋なもの....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
句、ボーイや女給たちが並んでいる正面の入口からはいる気がせず、「男ボーイ入用」「
雑役夫入用」「淑女募集」などの貼紙が風にはためいている勝手口から飛び込んだ。 ....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
、店員の中ではこの野口君と私と、其処に立っている五人と、都合七人でした。それから
雑役の用務員さんの方で彼処にいる三人を加え、全部で十人の宿直でした。そんなわけで....
「わが町」より 著者:織田作之助
われたがれいの変な上着を脱ごうとしないのがけしからぬとすぐ暇をだされて、百貨店の
雑役夫もしてみた。 ところが、今日この頃は、ガソリンの統制で、人力車を利用する....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
所があったのだろう。 と、云ってガッチリしているのだから、役には立つし、軍役や
雑役に使ってソツがないので、だんだん重用しながらも、信長としては、ときどきそのア....
「獄中記」より 著者:大杉栄
いる不自由な身の時には、ずいぶん男三郎の厄介になった。男三郎自身の手からあるいは
雑役という看守の小使のようになって働いている囚人の手を経て、幾度か半紙やパンを例....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
をはずして持って帰った。僕はますますその意味が分らなくなった。 昼頃になって、
雑役が仕事の麻束を持って来た時に、僕は看守のすきを窺って聞いた。 「何だい、あの....
「超人間X号」より 著者:海野十三
の研究所からべんりな機械を製造しますわい。そこで職工《しょっこう》さんを二十名と
雑役《ざつえき》さんを十名|雇《やと》いたいのじゃ。給料は思いきって出しますから....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
外には毎日通勤して来て昼間だけ居合わす者として、お手伝いのお末(本名本郷末子)と
雑役の芝山宇平があると答えた。お末は二十二歳。宇平は五十歳であった。 「或いはそ....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
大きい恨みを抱いているのだった。それは彼の父親が、今から十年ほど前、例のクラブで
雑役夫として働いていたとき、クラブの集会を立ち聞きしたというかどで、ターネフのた....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
くて歩けなかったからです。そして、田所さんの世話で造船所の倉庫番をしたり、病院の
雑役夫になったりして、そのわずかの給金の中から、禁酒貯金と秋山さん名義の貯金を続....
「多神教」より 著者:泉鏡花
(はたち余に見ゆ)神職。(榛貞臣。修験の出)禰宜。(布気田五郎次)老いたる禰宜。
雑役の仕丁。(棚村久内)二十五座の太鼓の男。〆太鼓の男。笛の男。おかめの面の男。....
「わが町」より 著者:織田作之助
れたが、変な上着を脱ごうとしないのがけしからぬと、間もなく暇を出されて、百貨店の
雑役夫をしたこともある。ところが、今日この頃は、ガソリンの統制で、人力車を利用す....
「エタと非人と普通人」より 著者:喜田貞吉
る。盗賊追捕の際にはその衣服を与えられる等の権利を与えられ、町方の警固なり、その
雑役に任じていたのである。そしてこの事は徳川時代に各地のエタが与えられた特権や、....