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「雑掌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

雑掌の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ぬ。また老官女や梅枝のかわりも出来たかも知れない。 三条西家の男子の召仕には、雑掌すなわち家令のような役をしておった元盛という者がある。これは通勤の役人であっ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
息をひそめて、二人がそれへ心を奪われているところへ、庭口から廻って来た社家の雑掌が、何か、氏富へ向って話していた。 氏富は、雑掌のいうことを聞いて、うなず....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
丸家の玄関に立ち、さっきから、大声でこう申し入れていたが、出て来る者がないので、雑掌部屋の外へ廻り、そこの窓から背伸びして覗いていると、 「なんだい? お坊さん....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も無益だ。自分は正成の弟、楠木正季」 つづいて、他の二人も、 「拙者は、中院ノ雑掌俊秀」 「てまえは、この辺の郷士|天見ノ五郎常政です」 あからさまに名のっ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
奥まで訪れがとどかない気がするものか、 「天見ノ五郎でおざる」 「まった、中院ノ雑掌俊秀ですが、ご不在かの」 二人はどなっていた。 ここは金剛山の西の麓だ。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
暗な廊を走る足音をそこに聞いたのが、もう深更に近い頃。 公人とは、僧ではない。雑掌の上役とでもいえようか。荘園の貢税をつかさどる山門の武士である。その掃部は、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
て、今朝のことを、そちから全軍の者に話してくれまいか」 命じられたのは、中院ノ雑掌俊秀である。 「かしこまりました」 正成の手から、うやうやしく折奉書を受け....
私本太平記」より 著者:吉川英治
タ刻とはかかりますまいから」 と、何処へかいそいで行った。 従者には、中院ノ雑掌俊秀と天見ノ五郎常政を連れ、ふたりを案内に、山崎の海印寺から一里半ほど北への....