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雑輩
「雑輩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雑輩の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
談論していた。夜は次第に更けたが、談論は尽きぬ。もとより機密の談《はなし》だから
雑輩は席に居らぬ。燭《しょく》を剪《き》り扇を揮《ふる》って論ずる物静かに奥深き....
「細木香以」より 著者:森鴎外
らんを奉承し装飾する所以の具で、貸座敷の主人はいかに色を壮にし威を振うとも此等の
雑輩に長たるものに過ぎない。 婢の思量感懐は悉くおいらんを中心として発動してい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たいこ持ちの、日和見《ひよりみ》の、風吹き次第の、小股すくいの、あやつりの、小人
雑輩の、紛々擾々《ふんぷんじょうじょう》たる中へ、これだけの悪まれ者を産み出した....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
一体八犬士は余り完全過ぎる。『水滸伝』中には、鶏を盗むを得意とする時遷のような
雑輩を除いても黒旋風のような怒って乱暴するほかには取柄のない愚人もあるが、八犬士....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の上にもいて、賄賂取りの大曲者はそも誰と思うか。聞けよ皆の者」 彼の演舌は、若
雑輩のみが目標ではなさそうな眸だった。 「それなん鎌倉の執権高時の内管領、長崎|....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
将として向った小串と山本の両将は、 「げに、その段は、抜かり申した。したが、この
雑輩の中にも、文談会の仔細を見聞きした者がないとは限り申さぬ。拷問にかけて、一人....