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「離る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

離るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んでその秘密を発《あば》かなければならないと思うにつけて、金の蝋燭と錺屋、そこに離るべからざる連絡を見いだしたのを喜んだ。彼はお由を座敷へ呼んで訊いた。 「おい....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
あり権威もあるので、若し小説家がいつまでも十八世紀のグラッブ・ストリートの生活を離るゝ能わずして一生慈善家の糧を仰ぐべく余儀なくさるゝならば、『我は小説家たるを....
紅玉」より 著者:泉鏡花
け、や、吹け。山の風吹いて来い。――(同音に囃す。) 画工 (あおりたる児の手を離るると同時に、大手を開いて)こうなりゃ凧絵だ、提灯屋だ。そりゃ、しゃくるぞ、水....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
と雨戸を離れて、肩を一つ揺って行こうとする。広縁のはずれと覚しき彼方へ、板敷を離るること二尺ばかり、消え残った燈籠のような白紙がふらりと出て、真四角に、燈が歩....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
ること侍りき、ここに一条の蛇ありて、とある武士の妻に懸想なし、頑にしょうじ着きて離るべくもなかりしを、その夫|何某智慧ある人にて、欺きて蛇に約し、汝巨鷲の頭|三....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
ある。此|聖生れは、大和葛上郡――北葛城郡――当麻村というが、委しくは首邑当麻を離るること、東北二里弱の狐井・五位堂のあたりであったらしい。ともかくも、日夕|二....
書記官」より 著者:川上眉山
の隠居に至るまで、辰弥は親しき中の親しき人となりぬ。三好の家と辰弥とは、ようやく離るべからざるものとなれり。中に立って光代は独り打ち腹立ちぬ。見るほど何ゆえとも....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
き易し 虫喞凄涼夜月に吟ず 蝶魂|冷澹秋花を抱く 飄零暫く寓す神仙の宅 禍乱早く離る夫婿の家 頼ひに舅姑の晩節を存するあり 欣然|寡を守つて生涯を送る ....
山吹」より 著者:泉鏡花
な鯉が、――(小流を覗く)まあ、死んでるんだよ。 やや長き間。――衝と避けて、立離るる時、その石垣に立掛けたる人形つかいの傀儡目に留る。あやつりの竹の先に、白拍....
妖怪学」より 著者:井上円了
方へ傾くとともに、反対の竹足をあぐるなり。そのときは三人とも手を緩く浮かべ、蓋を離るること五分ほどとす。それより後は、三人のうちだれにても、種々のことを問うこと....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
へ傾くとともに、反対の竹足をあぐるなり。そのときは三人ともに手を緩く浮かべ、蓋を離るること五分ほどとす。それより後は、三人のうちだれにても種々のことを問うことを....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
言文一致の創始者としては山田美妙が多年名誉を独占し、今では美妙と言文一致とは離るべからざるものの如く思われておる。が、美妙の『夏木立』は明治二十一年八月の出....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
までは、御身、我らに恭順の者ならば、既往のいかなる口実のもとにも、一歩もその地を離るるがごとき不謹慎を犯すなかれと、右、きっと申しつくるものに候」 彼女の焦燥....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
婦人子を産すれば、まずその子を寺に送り、洗礼式を受け、法号を賜る。その後、産室を離るるに当たりて、母自ら礼参として寺に詣するを例とす。なお、わが国の宮参りのごと....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、なんとなく清閑を覚ゆ。ただし、中央一部の市街はシドニーに譲らざるも、その区域を離るるときは田舎市街のごとし。両市は万事に競争の態度をとり、メルボルン人はメルボ....