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「離れた〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

離れたの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
け、この変化と共に電流の発生が伴うのである。」 元来ファラデーは、物と物とが相離れた所から直接に作用し合うというような考を嫌ったので、引力にしても斥力にしても....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
りました。三人の百姓は少しばかりの田を耕しながら、その合間に炭を焼いて三里ばかり離れた城下に売りに行くのを仕事にしておりました。 三人の百姓の生れた村というの....
初雪」より 著者:秋田滋
、荒れ放題に荒れた野原が見えた。間道が一条、柵のまえを通っていた。そこから三|粁離れたところを通っている街道に通じる道である。 ああ! 彼女にはいま、その頃の....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
すと云う事であった。そこで彼は敵打《かたきうち》の一行《いっこう》が熊本の城下を離れた夜《よ》、とうとう一封の書を家に遺して、彼等の後《あと》を慕うべく、双親《....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
沖《おき》へ進みはじめた。僕はMには頓着《とんじゃく》せず、着もの脱ぎ場から少し離れた、小高い砂山の上へ行った。それから貸下駄を臀《しり》の下に敷き、敷島《しき....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
万事にかない給うおん主《あるじ》、おん計《はか》らいに任せ奉る。」 やっと縄を離れたおぎんは、茫然《ぼうぜん》としばらく佇《たたず》んでいた。が、孫七やおすみ....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
お嬢さんは騒《さわ》がしい人ごみの中にぼんやり立っていることがある。人ごみを離れたベンチの上に雑誌などを読んでいることがある。あるいはまた長いプラットフォオ....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ら、――」 賢造は半ば冗談のように、心細い事を云いながら、大儀そうに食卓の前を離れた。それから隔ての襖《ふすま》を明けると、隣の病室へはいって行った。 「ソッ....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
|戸《こ》ばかり焼いた地方的大火のあった時のことです。半之丞はちょうど一里ばかり離れた「か」の字村のある家へ建前《たてまえ》か何かに行っていました。が、この町が....
河童」より 著者:芥川竜之介
の河童のようにこの国へ生まれてくるかどうか、一応父親に尋ねられてから母親の胎内を離れたのだよ。」 「しかし僕はふとした拍子に、この国へ転《ころ》げ落ちてしまった....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
いるばかりだった。オルガンティノは呻《うめ》き呻き、そろそろ祭壇の後《うしろ》を離れた。あの幻にどんな意味があるか、それは彼にはのみこめなかった。しかしあの幻を....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
たちも、王生《おうせい》夫婦を載《の》せた舟が、渭塘《いとう》の酒家《しゅか》を離れた時、彼が少女と交換した、下《しも》のような会話を知らなかった。 「やっと芝....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
、嫁のお路とが、向い合って縫い物を続けている。太郎はもう寝かせたのであろう。少し離れたところには※弱《おうじゃく》らしい宗伯が、さっきから丸薬をまろめるのに忙し....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
災になると思っているんだ。」 譚は晴れ晴れと微笑したまま、丁度この時テエブルを離れた二三人の芸者に挨拶《あいさつ》した。が、含芳の立ちかかるのを見ると、殆《ほ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
わ》えたまま、両手をズボンのポケットに入れて、不承不承《ふしょうぶしょう》に席を離れた。そうして蹌踉《そうろう》たる老紳士の後《うしろ》から、二列に並んでいるテ....