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離別
「離別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
離別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
かとの評議があったけれど、女親なる人がとても駄目だからと言い切って、話はいよいよ
離別と決定してしまった。 上総は春が早い。人の見る所にも見ない所にも梅は盛りで....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
また大変樹の枝を好む。枝につかまったきり別れを惜しんでいる。あるいはひざまずいて
離別の涙を流し、あるいは雪の上に身体を横たえて神代の礼拝をしている。ついに天を仰....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
でに知りつくしているように、ヒルミ夫人はいかに若い夫が仇しごとをしようとも、彼を
離別するなどとは思いもよらぬことだった。いかなる手段に訴えても、恋しい夫万吉郎を....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
健全な時でも、そんな事は※にも出さないほどだ。それが出来るくらいなら、もう疾くに
離別てしまったに違いない。うむ、お貞、どうだ、それとも見棄てて、離縁が出来るか。....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
繋累とてはあらざれども、児として幼少より養育されて、母とも思う叔母に会して、永き
離別を惜まんため、朝来ここに来りおり、聞くこともはた謂うことも、永き夏の日に尽き....
「嫉みの話」より 著者:折口信夫
代わりに夫に与える女の奴隷のことである。ことさかとは、ものを判断することであり、
離別するときにも使う。そんなことの裏に、神事関係がはいっていることがわかる。こと....
「おとずれ」より 著者:国木田独歩
いずこともなく誇れる鷹の俤、眉宇の間に動き、一搏して南の空遠く飛ばんとするかれが
離別の詞を人々は耳そばだてて聴けど、暗き穴より飛び来たりし一矢深くかれが心を貫け....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
される。菜園にはまだ雪が消え残っていたのである。 その翌十六年には、父が生母を
離別した。鶴見がためには大きな生涯の変動が生じたのである。たまたま国から上って来....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
のである。 第一には、ナポレオンが、皇后ジョセヒンに子がないところから、これを
離別し、露国皇帝の皇妹を皇后として迎えようとしたところ、露帝アレキサンダー一世は....
「軽女」より 著者:上村松園
祇園に遊んで放縦の日々を送るようになり、果ては最愛の、貞淑のほまれ高い内室までも
離別して、豊岡の石束家へ返してしまった。 その後の遊興三昧のさまは目にあまるも....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の軽焼屋の主人ではなくなった。椿岳が小林姓を名乗ったは妻女と折合が悪くて淡島屋を
離別されたからだという説があるが全く誤聞である。椿岳が小林姓を名乗ったのは名聞好....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
親しくなると子供でもこういうものか知らんと思いましたが、やはり人情上自分も幾分か
離別の苦痛を感じた訳でございました。
で、その家の弟と妻君の弟とそれから妻君の....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
と、よく先生に叱られたものですが……」 良人の話によると、珪次は、良人が私との
離別を云い出すと、激しく怒ったり泣いたりして、自殺するとまで云ったとのことであり....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
右の表には出してないが、歌の部立、つまり分類も、『古今集』が春・夏・秋・冬・賀・
離別・羇旅・物名・恋・哀傷・雑・雑体・大歌所御歌としてから、大体この方針が承け継....
「古事記」より 著者:太安万侶
良坂《よもつひらさか》に塞《ふさ》いでその石を中に置いて兩方で對《むか》い合つて
離別《りべつ》の言葉を交《かわ》した時に、イザナミの命が仰せられるには、「あなた....