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雪崩れる
「雪崩れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雪崩れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
もちろん鬼灯提灯を吊った無数の船に埋まっていた。するとその大川の上にどっと何かの
雪崩れる音がした。僕のまわりにいた客の中には亀清の桟敷が落ちたとか、中村楼の桟敷....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
の終焉地だと思うと、私はその壁を無性にかき崩した。すると、その響きにつれてどっと
雪崩れる。ああマヌエラ、塩を雪のようにかぶって起きあがったとき、一つ二つ、臨終そ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
悪い。あの附近は高山と違って真冬でも温度が高く、かつ南斜面だから太陽の直射でよく
雪崩れる。材木坂より上は積雪量が相当にあってどこでも楽に歩けた。山毛欅坂もスキー....
「罌粟の中」より 著者:横光利一
草叢を震わせる絶え絶えな哀音に変ったかと思うと、押し襲ってくる雲霞の大群のふくれ
雪崩れるような壮大な音になった。そうして断れることもなく続く間にも、波うつ地表の....
「春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
て雪崩の季節に入ると荒れた翌日の好天気は危険であるし、雨降りの翌日の好天気もまた
雪崩れる。 それにこの時は、カンジキがもぐって人夫を連れている時は歩けないこと....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
爆音とともに……。ああ、かすかに洩れていた油層のガスに引火したのだ。 やがて、
雪崩れる音が止むと、死のような静寂。折竹は、ほっとして起き上った。 と見る、な....