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雰囲気
「雰囲気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雰囲気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
又
芸術も女と同じことである。最も美しく見える為には一時代の精神的
雰囲気或は流行に包まれなければならぬ。
又
のみならず芸術は空間的に....
「或る女」より 著者:有島武郎
慎むためであったか、はたの人にはわからなかったが、とにかく葉子はそんなはなやかな
雰囲気《ふんいき》に包まれながら、不思議なほど沈黙を守って、ろくろく晴れの座など....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
射圧の意義/隕石/彗星/スキアパレリの仕事/ステファン及びウィーンの輻射の法則/
雰囲気の意義/地球並びに太陽系中諸体の比重/光の速度/小遊星/二重星/シーの仕事....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
かけた。しかしその刹那、僕は勤め先の首尾のことばかりが気になった。どうやら甘美な
雰囲気に一歩を踏みこんだものの、その甘美な味が感ぜられれば感じられるほど、なんだ....
「振動魔」より 著者:海野十三
、有ること無いことを彼の屍の上に積みかさねたことだったろう。柿丘秋郎は、その間の
雰囲気を、十二分に知っていた。 (もうこれは駄目だ。最後の覚悟をしよう)とまで、....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
存在で、印象的に、絶えず必要な指導を与える。斯うした人達は、いつも愛と平和の清き
雰囲気の裡に包まれ、生きては輝かしき人間の模範と仰がれ、死すれば直ちに安息の境地....
「車中有感」より 著者:上村松園
窓辺にもたれて、窓外の風景へ想いをはしらすわたくしは――実は車内の、ごたごたした
雰囲気に接するのを厭うためででもあった。 汽車の中は、ひとつの人生の縮図であり....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
て、あの奇怪な場所から吹きよせてくるのだ。この魔力がひとを夢や空想におとしいれる
雰囲気を吐きだし、それが一面に伝染するのだ。スリーピー・ホローの住民も数人ヴァン....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
そう言って感心もして居られた。 私も支那語が分からなかったけれども、しかし
雰囲気が至極なごやかで、ごくくつろいだお話を承わったのであった。 あちらの新聞....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
一般にその頃は、四条派は四条派で伝統の中にばかり育ってるような絵より顧みられない
雰囲気の中でそういう絵を見たのですから、驚異を感ぜられたわけです。あまり感激した....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
にともない、狂人の表情を示す能面の凄美さは、何にたとえんものがないほど、息づまる
雰囲気をそこに拡げるのである。 わたくしは、この照日前の舞姿――狂人の狂う姿を....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
心した。しかしこの一章は、もともと研究的色彩に富んでいるもので、そういう切迫した
雰囲気とは全然切り離し、独立的に取出して来てみても充分に読み応えはあろうと思われ....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
頃|流行った横乗りで夫婦|轡を駢べて行くものもあった。このエキゾチックな貴族臭い
雰囲気に浸りながら霞ガ関を下りると、その頃練兵場であった日比谷の原を隔てて鹿鳴館....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
鬼才小出楢重が逝いてから早くも五年になろうとする。そうして今ここに彼の随筆集『大切な
雰囲気』が刊行されることになった。これには『めでたき風景』に漏れた、昭和二年から....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
一大講演会を開いた。その日は社会主義者高尾平兵衛が誰かに射殺された日で、息づまる
雰囲気の中で演説会をやった。今でも忘れないが、この日は三人とも大雄弁で、殊に三宅....