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雲客
「雲客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雲客の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
が連続して空中を飛んで行ってしまったり、紫宸殿を御手製地震でゆらゆらとさせて月卿
雲客を驚かしたりなんどしたというのは活動写真映画として実に面白いが、元亨釈書など....
「不審庵」より 著者:太宰治
交誼を保たしめ、また酒色に耽りて一身を誤り一家を破るの憂いも無く、このゆえに月卿
雲客または武将の志高き者は挙ってこの道を学びし形跡は、ものの本に於いていちじるし....
「連環記」より 著者:幸田露伴
体本来を云えば樹下石上にあるべき僧侶が、御尊崇下さる故とは云え、世俗の者共|月卿
雲客の任官謝恩の如くに、喜びくつがえりて、綺羅をかざりて宮廷に拝趨するなどという....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もいたし、我儘《わがまま》もいたして許されました。それほどでございますから、月卿
雲客、名将勇士たち、みなわたくしたちに取入って、入道殿の御前をつくろわんと致しま....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
のあった時、杉原某という武人が講師を勤めたことがあるが、それに出席した一公卿は、
雲客坐に在るにもかかわらず、その中から講師を選ばず、また主人の公卿がその任に当る....
「雪の宿り」より 著者:神西清
引具して将軍(尊氏)御所を打囲まれた折節、兵火の余烟を遁れんものとその近辺の卿相
雲客、或いは六条の長講堂、或いは土御門の三宝院へ資財を持運ばれた由が、載せてござ....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
な大山将軍ですらが丁髷の鬘に裃を着けて踊り出すという騒ぎだ。ましてやその他の月卿
雲客、上臈貴嬪らは肥満の松風村雨や、痩身の夷大黒や、渋紙面のベニスの商人や、顔を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ていたという。 同時に、捕虜のすべても、六波羅へ送りこまれた。 かつての月卿
雲客も、人違いするばかりな窶れ方やら破れ衣のまま、怪しげな竹籠、伝馬、板輿などで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
で、後堀川の大納言、三条の源大納言、鷲ノ尾中納言、坊城の宰相ら、おびただしい月卿
雲客のあわてふためきが、主上をみくるまにお乗せして、黒煙のちまたを六波羅へと移し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
天には、寒烈一月十日の、月があった。 ここわづか天下一統して 朝恩にほこりし月卿
雲客 さしたる事もなきに 武具もたしなみ 弓馬を好みて 朝儀、道に違ひ 礼法、則....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
この勧進田楽には、将軍家の尊氏夫妻をはじめ、北朝の歴々、女院、宮、いわゆる月卿
雲客から市中の男女数万という見物が群れ集まっていたのである。――勧進元は、祇園の....