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雲路
「雲路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雲路の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
え》は、都の加茂河原《かもがわら》の西、一条の北の辺《ほとり》に住ませられる、出
雲路《いずもじ》の道祖《さえ》の御娘《おんむすめ》じゃ。が、この神は父の神が、ま....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
演じたのも道理、その来客と申すのは、誰あろう、時の帝の珍の皇子、当時筑紫路から出
雲路にかけて御巡遊中の小碓命様なのでございました。御随行の人数は凡そ五六十|人、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
左遷《ただこれにしへゆくさせんにあらず》」と源氏は歌った。 何方《いづかた》の
雲路にわれも迷ひなん月の見るらんことも恥《はづ》かし とも言った。例のように....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
今の邑智郡の山中あたりを通った時の歌だと想像している。私は人麿上来の道筋をば、出
雲路、山陰道を通過せしめずに、今の邑智郡から赤名越をし、備後にいでて、瀬戸内海の....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
と祖母は言った。それがへんに淋しかったのを覚えている。 私の町は備後の北、出
雲路に近く、冬は雪が積もり、春先きまで炬燵があった。 「深く掘って炭をついでおく....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ときは、また、この大妖怪に接触することを得べし。そもそもこの大妖怪は、物心相対の
雲路の上にはるかに三十三天をしのぎ、須弥山上なお幾万|由旬の高き所に一大都城を開....
「法然行伝」より 著者:中里介山
てて法然の命に背いたにより破門されてしまった。覚明房長西は法然が亡くなってから出
雲路《いずもじ》の住心房にとどこおり、諸行皆本願であるというような意見になって撰....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を熱くして、 「かねて、近江ノ入道は、やさしい武士と聞いていたが……。そして、出
雲路でも、みかどへたいして、情けあるお見送りをして給うたことも、ほのかに、うけた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
々、佐々木道誉なる者は、元弘の年、みかどが六波羅の獄から隠岐へ流され給うた日の出
雲路まで、その御警固にあたっていた人物だ。――さるがゆえに、みかども准后の御方も....