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雷声
「雷声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
雷声の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ました。 同時です。 「不所存者めがッ。どの顔さげて参った!」 はぜるような
雷声が、主水之介の頭上へ落ちかかりました。 よくよく御癇癖が募っているとみえる....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
夜|視《み》れば黒気天に上る、蛟|孵《かえ》る時|蝉《せみ》また酔人のごとき声し
雷声を聞きて天に上る、いわゆる山鳴は蛟鳴で蛟出づれば地崩れ水害起るとてこれを防ぐ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、門歯二枚を朝顔に打ち附けて折った。此の如くに反覆して雷火に脅されたので、抽斎は
雷声を悪むに至ったのであろう。雷が鳴り出すと、蚊※の中に坐して酒を呼ぶことにして....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《ぼくこう》大いに猟してやっとその雌の方を獲、祠《ほこら》を立って祭ると光あり、
雷声す。雄は南陽に止まるに赤光あり、長《たけ》十余丈、時々来って雌と合う。故に俗....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
坂はやや気色ばんだが、悚然と肌寒くなって、思わず口の裡で、 慧雲含潤 電光晃耀
雷声遠震 令衆悦予 日光掩蔽 地上清涼 靉靆垂布 如可承攬 ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
ばん遠くが見えるりくつだ。これできまった。私が見はり番だ」 その名のとおりの、
雷声でどなった。 すると小笠原は、しずかに、 「年よりのいうことをきくものだ。....
「西航日録」より 著者:井上円了
ナダ地方に接続して、平野茫々、一望無涯、しかしてみな耕地なり。 七月加南夏漸生、
雷声送雨晩天晴、麦田薯圃茫如海、身在緑烟堆裏行。 (七月の加の南部に夏がようやく....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
一声呶鳴られると臍がもんどり打ったように、縮み上がって逃げたものである。 その
雷声が、武蔵の頭のしんに今もどこかに沁みこんでいるらしいのである。もとより子供の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
く飛びこんだのは海部同心の安井民右衛門。 「弦之丞、お綱、御用であるぞ」 と、
雷声をつんざかせた。 アッ――と不意をうたれて、お綱が方丈の外へ退くとたんに、....
「三国志」より 著者:吉川英治
の権は、予の自由だ。予の説に不満な輩は、袁紹と共に、席を出て行けっ」 「ああ。妖
雷声をなす、天日も真っ晦だ」 「世まい言を申しておると、一刀両断だぞ。去れっ、去....
「三国志」より 著者:吉川英治
、俺ッちを、獣だと。この青二才め」 喚きかかって来るのを引っぱずして、徐晃は、
雷声一撃。 「よくも今日まで!」 と、日頃こらえにこらえていた怒りを一度に発し....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、がばと床にうっ伏してしまった。 「恐れ入ったかっ」 勝ちほこるが如く曹操が
雷声を浴びせると、とたんに董承は身を走らせて、 「ここな人非人めが」と、慶童の襟....