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電光石火
「電光石火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
電光石火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「去年」より 著者:伊藤左千夫
きれいな子だきれいな子だといわれてる。やっかいに思われるのも日一日と消えて行く。
電光石火……そういう間にも魔の神にのろわれておったものか、八女の出産届をした日に....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
いやまったく、呆れ果ててものが云えませんよ……しかし、それにしてもその青山さんの
電光石火ぶりには、ほとほと感心しましたよ……なんでも青山さんは、最初菱沼さんから....
「恐竜島」より 著者:海野十三
が、とつぜんその赤黒い島は、水面下にもぐってしまった。その早さったらなかった。
電光石火《でんこうせっか》のごとしというたとえがあるが、まさにそれであった。 ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
突然中断した。それは緑色の怪物三名が、やにわに帆村に組みついたからである。それは
電光石火の如くあまりにはやく、そばに立っていた山岸中尉が、帆村のためにふせぐひま....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
につみあげ、残りを座敷と土間の客席の隅へもつみあげる。 「アラマ。百四十四万円。
電光石火、アレヨアレヨといふヒマに稼いで消えてしまつたわヨ。アタクシもヤミ屋のハ....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
場所は毎日見た。彼は私の席へきて前頭から横綱の相撲一々説明してくれるが、力と業の
電光石火の勝負の裏にあまり多くの心理の時間があるのを知った。力と業の上で一瞬にす....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
答などはトンチャクなく、 「サルトル。自動車をよべ」 「ヘエ。用意してござんす」
電光石火。四名は車中の人となって、仙石原を突ッ走り、峠を越えて、箱根の山裏の丘陵....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
わからない。 しかし家治の遺志なるものは、幸い実行することが出来た。家治の死後
電光石火に、幕府の改革が行われ、田沼主殿頭は失脚し、大封を削られて一万石の、小大....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
はほとんど一網打尽の体で、一人残らず捕らえられたが、その捕らえ方の迅速なるは洵に
電光石火ともいうべく真に目覚しいものであって、これを指揮した松平伊豆守は、諸人賞....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
流れている蜘蛛手のような堀割を利用し、帆船|端艇を繰り廻し、思う所へ横付けにし、
電光石火に仕事を行り、再び船へ取って返すや行方をくらますということであった。 ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
聞きとれないようなひとりごとをつぶやくような人もいるし、全然他人の発言と連絡なく
電光石火の一言を叫んだと思うと沈黙してしばし語らぬ人もいるし、しかもそれらの議論....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
いう雪江を二時が三時でもと待ち受けアラと驚く縁の附際こちらからのように憑せた首尾
電光石火早いところを雪江がお霜に誇ればお霜はほんとと口を明いてあきるること曲亭流....
「城」より 著者:カフカフランツ
めて長いあいだ吟味されていると、その吟味がまだ終ってしまってはいないのに、突然、
電光石火の勢い、思いもかけなかったようなところ、またあとからではもう見出すことが....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ら、アイルランドの苦労話やらに耳を傾けた。――じっと傾けている耳には、内心深く、
電光石火の暗算と、謀叛の有無の忖度と、片言隻句の暗示も聞き洩らすまいとする努力と....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
好い。
皆しゃがんで取って、金持になろうじゃないか。○
己達の方ではいっその事、
電光石火の早業で、
あの櫃をそっくり取るとしよう。
先触
それはなんたる....