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電熱器
「電熱器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
電熱器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
十三名が、学士会館の一室で会合した。会場は言うに及ばず、会館内の隅々まで、電球や
電熱器をはじめ、館内に在るありとあらゆるものが厳重な検査をせられたのち、内外に私....
「秋日記」より 著者:原民喜
うかすると、学校の帰りをそのまま立寄ることもあった。巷《ちまた》で運よく見つけた
電熱器を病室の片隅に取つけると、それで紅茶も沸かせた。ベッド脇に据えつけられてい....
「心の河」より 著者:宮本百合子
という感歎詞は、悪意のないことは明瞭であったが、彼女に自分の心がまるで試験された
電熱器にでもなったような淋しさを与えた。 月の明るい頃であったので、彼女達はそ....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
た。 下をみると、ピート一等兵が、汗ばみながら、しきりにハンドルをとっている。
電熱器のおかげか、それとも地底深いせいか、車内は、かなりに温い。そのとき、パイ軍....
「失われた半身」より 著者:豊島与志雄
はついている。ただ、いよいよとなって、甚だ不吉な陰が心にさすのである。 栄子は
電熱器で湯をわかし、食卓に酒器を並べて、独りで飲んでいた。一升壜がそばにあった。....
「或る作家の厄日」より 著者:豊島与志雄
んだ。 「もういい。」とおれは言う。 それからおれは一人で、酒を飲みはじめた。
電熱器を持ちこんで、日本酒の燗をするのだ。考えることも仕事の一種だと、さよ子にも....
「女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
、銚子まで添えてあった。 「今晩も召し上りますでしょう。」 電気が来ないから、
電熱器は使えないというので、長火鉢に炭火をとって、その銅壺で酒の燗をするのである....
「水甕」より 著者:豊島与志雄
は悟りました。 事柄は甚だ簡単なものでした。――会社の工場で、製品の一つとして
電熱器を試作していました。当時新たに世に出てる
電熱器は、ニクロム線が露出していて....
「早春」より 著者:豊島与志雄
がまわるにつれて、妙な話題が出てきた。おれは台所の用をすまして、縁側に置いてある
電熱器で、手製の煎餅をやきながら聞いていた。 ――世の中は隙間だらけだというの....
「朝やけ」より 著者:豊島与志雄
笥、鏡台、食卓、火鉢、其他一通りの器具が、ごっちゃに雑居している。おれと彼女は、
電熱器のそばに一升瓶をひきつけ、飲みながら夜明けを待った。待つうちに酔いつぶれた....
「発明小僧」より 著者:海野十三
円を投入し置くをよしとす。) 動物発電機 本器一台を備うるときは、シガレット
電熱器を点火し得べく、二台を備うるときはスタンドを点火し得べく、もし十五台を備う....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
縫針の手を休めない。不足がちな足袋をせっせと綴くっているのである。傍に置いてある
電熱器もとかく電力が不調で、今も滅えたようになっている。木炭は殆ど配給がなく、町....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
い。あたしが聞えなかったつもりで横をむいていると、ハガアスさんはあきらめたのか、
電熱器のところへ行ってコッフェルで缶詰をあたためにかかった。 近くで|鋲打ち《....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
した。もしもし、じゃ、杉山さんにお言伝けを……。あ、もしもし、話し中……。えっ?
電熱器を百台……? えっ? 何ですって? 梅田新道の事務所へ届けてくれ? もしも....
「海苔の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
にもうまく焼けるものである。 焼きのりの専門家は、昔は備長炭であったが、今では
電熱器で焼いていることと思う。 話は別になるが、焼き肉なども味をやかましく言う....