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霊域
「霊域〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霊域の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》れ多いが至尊で落飾された方々もこの弥勒の出世をあるいは入定したり、あるいは天上
霊域で待ち合され居るはずとさる高僧から承った。とにかく昔の仏徒が弥勒の出世を竢《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
梢《こずえ》はるかの上より降り落つる陰深な鳥の声を聞いて、ここは多分、護られたる
霊域の奥であろうとは想像するのです。 ふと、その空気の圧迫と、怪しい鳥の落ちて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ことで、今の宗教は、なるべく民衆と接近しなければいけない、それをするには、どんな
霊域でもカラカラカラと車を仕掛けるに限る、という持論から、今度などもずいぶん運動....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
身で携げ、そもそも此処は何れと心得居る。智証大師伝法|灌頂の道場。天下に名だたる
霊域なるぞ』 源右衛門『言葉が悪くばあやまります。何はともあれ、お預け申した開祖....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
高峰が沢山群立している、という事を知っている者は稀である。で折もあらばこの神秘の
霊域を探検して世に紹介しようと思うていた。幸い四十二年八月十二日正午、上高地の仙....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
人を待たせる時は、いくらでも待たせておいて」 「何をいうぞ、この息子は。神さまの
霊域へ来たら、神さまをおがむのは人間のあたりまえなことじゃ。おぬし、神にも仏にも....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
により申しわたす」
と奉書でも読むような口調でいった。
「――叡山は浄地たり、
霊域たり、怨恨を負うて逃避するものの潜伏をゆるさず。いわんや、不逞闘争の輩をや―....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
イや」 「文句をいわさずに、弦之丞を召捕ってしまえ」 「騒ぐなッ、ここは医王山の
霊域、汝ら、不浄な血と死骸を積んで、寺社奉行への申しわけ何とするか。それはともあ....