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「霊妙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

霊妙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
《しん》の国の玉だの、いろいろな物を持って来ました。いや、そう云う宝よりも尊い、霊妙《れいみょう》な文字さえ持って来たのです。が、支那はそのために、我々を征服出....
秋山図」より 著者:芥川竜之介
やぶ》れもないか、それさえ我々にはわかりません。煙客翁は手にとるように、秋山図の霊妙を話してから、残念そうにこう言ったものです。 「あの黄一峯は公孫大嬢《こうそ....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
、アウレリウスは創作を絶って、大理石にも、青銅にも、また永遠の美の宿っていた彼の霊妙なる作品にも、まったく見向きもしなくなった。彼の友達らは彼に以前のような仕事....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
でないとて大乗経を軽視する人もありますが、大乗経典が仏説でないことが却って仏教の霊妙不可思議を示すものと考えられます。 その次の五百年は禅定の時代で、解脱の時....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
や凡俗の判断等は超越し、真に心の奥底より聖断に一如し奉るようになるのが我が国体、霊妙の力である。 他の国にてフリードリヒ大王、ナポレオン、乃至ヒットラー無くば....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、朧銀も、烏金も……真黒な瓜も面白い。皆、甜瓜を二つに割って、印籠づくりの立上り霊妙に、その実と、蓋とが、すっと風を吸って、ぴたりと合って、むくりと一個、瓜が据....
西航日録」より 著者:井上円了
の渓流のほとり、山は春に満ちみちて、月や花を吟詠して精神を養生す。また、ここには霊妙なる温泉が湧き出てよく病をなおし、いままで多くの人々を活かすことができたとい....
妖怪学」より 著者:井上円了
は全く無形にして、有形の肉身と全くその性質を異にすることを知り、物心のほかに一種霊妙の神体ありて物心二者を支配するものと信じ、一切物心の変化は、その体の媒介また....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
じて、さらにその原因を問わざるなり。人知ようやく進みて、はじめて万物のほかに一種霊妙の体の別に存するありて、その媒介または感通によりて奇怪の生ずるに至るというも....
妖怪談」より 著者:井上円了
かるに、撃剣家がその気合の神命なるをもって人業とはせませぬごとく、彼らの仲間では霊妙なるものがあって、つげるものであると信ずるのです。 さて、ここに狐について....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
おり単調を破る。その巌峰は流紋岩にして、柱状の節理を成す。奇怪といいても尽さず。霊妙といいても尽さず。ただこれ鬼神が天上に楼閣を造れるかと思わるるばかり也。 ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に残っていた。その後に幾人の画工がそれを見せられて、みな驚嘆した。 「これは実に霊妙の筆である」 誰も進んで描き足そうという者がないので、堂の西北の隅だけは、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とく、此音もやはり仏法の音楽を奏でて居るかのごとく感じて、我が心もだんだんと深い霊妙なる境涯に入りました。もちろん真実霊妙なる霊地は自分の清浄なる心の中にありと....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
て、畳の上で人を溺らせたりした様な恐ろしい奇術者も、僅かに今昔物語や吾妻鏡にその霊妙なる放れ業の記事を止めているのみで、後世その伝説が全く失われてしまったのはこ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
レールの上、十二、三|吋の空間をあけて、かの直径七十吋余の截断刃が、むなしくその霊妙音を放って、ただに劉喨粛々と空廻りしているのである。その旋転光。 と、第一....