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霊感
「霊感〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霊感の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
《うづま》いてそこから吹起《ふきおこ》る穴があいたように感じられる。
何しろ山
霊感応あったか、蛇は見えなくなり暑さも凌《しの》ぎよくなったので、気も勇《いさ》....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
して来た一隻の汽船がある。それはソ連船レマン号だった。僕はその船を見た瞬間一種の
霊感に触れた。そこで飛ぶようにして一隻のモーターボートを傭い、そのレマン号へ乗り....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
慌てて舞台へ拍手を送った。途端に、 「おや?」 弦吾は、なにかしらハッとした。
霊感の迸り出でようという気配を感じた――子供のときから、不思議な癖で……。 (そ....
「蠅男」より 著者:海野十三
針のように尖っていた。彼はその堆高い古書の山を前に向いあっていたとき、不図一つの
霊感を得た。 (――この古書の中に、なにか参考になる記録が交っておりはしまいか?....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ってしまうと、法水は再び異説のために引き戻されねばならなかった。突然彼は、天来の
霊感でも受けたかのように、異常な光輝を双眼に泛べて立ち止った。
「支倉君、君の一....
「火星探険」より 著者:海野十三
る。 「だって、それがむずかしいよ。僕らが水晶の珠を見詰めても、君のようにうまく
霊感がわいて来やしないよ」 「それは僕だって、いつも
霊感がわくわけじゃないよ」 ....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
ながら、音叉をぴーんと弾いて耳を傾けていたことを思い出した。と同時に、私は一種の
霊感ともいうべきものを感じて、再び蓄音機の傍によって音盤をかけてみたのであった。....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
「いや、この精密度なくして、あの忍耐力のつよい敵兵を斃すことは出来ん。あ、また
霊感が湧いた。おおそうか、この毒瓦斯に芳香をつけるのだ。鰻のかば焼のような芳香を....
「火薬船」より 著者:海野十三
信仰のあつき一等運転士坂谷も、これまた、出来事の真相は、よくのみこめないが、
霊感にもとづいて、死力をつくして出航を急いだ。 エンジンは、ようやくうごき出し....
「流線間諜」より 著者:海野十三
くのが、彼のよくない病癖だったが、それを喚き散らすと、いつの場合も反射的に天来の
霊感が浮んでくるのであった。今の場合もそうだった。 そうだもう一つの押釦があっ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
怒はやや鎮まったが、不機嫌な冷淡な態度はおおわれなかった。ベアトリーチェは敏速な
霊感で、彼と自分との間には越えることの出来ない暗い溝が横たわっていることを早くも....
「女性崇拝」より 著者:岡本かの子
るものもある。また「英雄が女性の胸に額をつけるとき、遠き星の囁きを聴く」事業上の
霊感の交媒者として女性に神秘を感じ、フェミニストたるものもある。ジョセフィンに対....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
通りの骨董屋へ来たのである。 果して八郎はここへ顕われたのであった。 微妙な
霊感と云ってもいい。……ここへ見当を着けたお悦が、まだ驚いた事には、――紅屋で振....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
いた。 技師や科学者や芸術家が過去を投げ捨てている時、政治家と経済学者とはその
霊感を過去に求めている。実際、もし技師がその材料を古代技術に求めるとしたなら、そ....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
千歳はそれを奇矯とも驚かなかった。彼女の周囲の音楽家達は、作曲に苦心するとき、
霊感やヒントを得るために、普通では気狂い染みたと思われる所業も敢てする。現に慶四....