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霊柩
「霊柩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霊柩の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
ある。そのほか、朝日新聞社の人が、一人ずつ両方へ手伝いに来てくれた。
やがて、
霊柩車《れいきゅうしゃ》が来る。続いて、一般の会葬者が、ぽつぽつ来はじめた。休所....
「さようなら」より 著者:田中英光
うなら」にぼくは背中を向け、つとめて答えまいとしたものだ。父が病院で死に、翌日、
霊柩車で遺骸が帰ってきた時、ぼくは父の死顔をみるのが恐ろしく、兄や姉の制止もきか....
「死のなかの風景」より 著者:原民喜
の出来事が、いつかまた妻と話しあえそうな気が、ぼんやりと彼のなかに宿りはじめた。
霊柩車が市営火葬場の入口で停ると、彼は植込みの径《みち》を歩いて行った。花をつけ....
「旅愁」より 著者:横光利一
を持つものだったら、あるいはこの反対の感じを受けるのかもしれないと思った。矢代は
霊柩車に横わっているような思いで身体を車に任せていたが、いやが応でも迫って来る自....
「B教授の死」より 著者:寺田寅彦
れ騒いで白い葉裏をかえしていたのを覚えている。自分は教会の門前で柩車を出迎えた後
霊柩に付き添って故人の勲章を捧持するという役目を言いつかった。黒天鵞絨のクション....
「パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
ットについての最後のあわれは、その屍体と首が近くのマドレーヌの墓地に葬られた時、
霊柩を提供する者がなかったので、寺男は自分の財布から七フランを払って「未亡人カペ....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
の文字を取り、そのまま順序よく並べますと、次のような一連の言葉となります。 武将
霊柩在地下 必不浄不可建 武将の
霊柩地下に在り、必ず不浄を建つ可からず。――こ....
「地上」より 著者:島田清次郎
係もない人間のように取り澄ましていなくてはならないのでしょう。夜も更けて、もう御
霊柩が宮城を出なさろうという時分、ふと傍を見ますとフロックコートを着た会社の方の....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
判事は、何を考えたのか、市第一の葬儀屋、ガス・アルヴァレッツ会社へ電話を掛けて、
霊柩自動車を一台、至急バルテモア車庫へ廻わすようにと頼んだ。 「大事な仕事だから....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
各代表者が葬列に加わった。劇場員一同は午前十一時式場に参集し、諸般の準備を整えて
霊柩を迎えた。各方面から送られた生花造花をもって飾られた舞台の正面に
霊柩を安置し....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
以後には相当に行われたものと見て差支えあるまい。 空葬はまたの名を樹葬と云い、
霊柩を高く樹上に吊し行うものである。京都市外の嵯峨の清涼寺に近い八宗論池の側に、....
「夢幻泡影」より 著者:外村繁
びた下駄を引きずって、日に何度行ききしたかと思われる横町を運ばれて、八百屋の角で
霊柩車に乗せられた。 自動車は直ぐ動き出した。友人達や、近所の人達に見送られ、....
「三国志」より 著者:吉川英治
、四月二十四日であった。 永安宮中、なげきかなしむ声のうちに、孔明はやがてその
霊柩を奉じて、成都へかえった。 太子|劉禅は、城を出て迎え、哀痛して、日々夜々....