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「霊気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

霊気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
廃するに至った。一人の友人がやってきて、こう言って彼を慰めた。「天地はただ一種の霊気の凝結したものにすぎない。しかして日月星辰はただこの霊気の中に輝く団塊である....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
越しに一輪二輪綻びかけていた。冷たく顔に当る風さえが、眼に見えない伸びようとする霊気を含んでいるようだった。 力なく/\帰署する石子の頭には、支倉の失踪を中心....
黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
心を傷けられ、家を出て放浪の旅に登り、漸く傷けられた胸を少女の捧ぐる愛と、高山の霊気に癒した時に、彼は恐るべき兇漢の為に、死の深淵に突き落されたのだ! が、然....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
く人間はまごころ一つが肝要で、一|心不乱になりますと、躯の内部から何やら一|種の霊気と申すようなものが出て、普通ではとてもできない不思議な仕事をするらしいのでご....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
所がある。 『私は一冊の手帳を求め、平生これを懐中して居るようにした。そうすると霊気が浸潤して、筆の運びが迅いからである。敲音なども、平生使い慣れた卓子には早く....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ろう! また何のために長老は自分を「娑婆」へ送り出したのだろう? ここには静寂と霊気が溢《あふ》れているのに、かしこは擾乱《じょうらん》と暗黒の巷《ちまた》で、....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
に働くのです。そうして、正しくは霊魂というべきものではなく、最も地上に近い一種の霊気がわれわれの感覚にあらわれて来るようになるのです。しかし私はそれをもって、真....
道連」より 著者:豊島与志雄
処か高い山に登ってみようということだった。齷齪とした人事に濁り汚れた頭を、高山の霊気で洗い清めて見たら、或は自然と新たな心境が開けるかも知れない、とそう思って、....
霊気」より 著者:豊島与志雄
霊気 豊島与志雄 中房温泉は、既に海抜四千八百尺余の高地にあって、日本アルプス....
「沈黙」の話」より 著者:豊島与志雄
光が発散する。その怪光が、彼と彼女との肉体を繋ぎ、彼の魂から彼女の魂へと、じかに霊気が流れる。彼女の魂はそれを受け容れる。有を無に還元した怪しい時間が、純粋持続....
秦の出発」より 著者:豊島与志雄
ら彼女は、所謂シャーマンではなく、他界の精霊を意識的に信仰してるのではなく、単に霊気的感応を持つだけであり、随って、神託とか予言とか吉凶判断とかは為さない。 ....
山上湖」より 著者:豊島与志雄
笑い話として伝えた。だが私は胸にこたえた。私は日蓮宗を信ずるのでもなく、霊感とか霊気とかを信ずるのでもないが、その婦人に逢ってみたくなった。平田はてんで取り合わ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
もないや。 イサム氏の父君は詩人ヨネ・ノグチだそうである。詩魂脈々として子孫に霊気をつたえているに相違ないが、イサム氏に限らず、当今の超現実的傾向の源流をツラ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
この一心不乱の志願者にくらべれば、弟の大伍が便器を捧持して往復する姿などには第一霊気の閃きがない。 「祈ってもらえばいいのに。退屈な病人だ」 見るもの聞くもの....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ていると自負し得るものがあろうか?)――しかしこのような頂上およびその汚れのない霊気への熱心な|憧れとを、私と同じく、ベートーヴェンに負うていることを私は思う。....