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霊水
「霊水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
霊水の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
を手拭でぐいと拭き、あとを両手で絞りながら立った姿、ただこれ雪のようなのをかかる
霊水で清めた、こういう女の汗は薄紅《うすくれない》になって流れよう。
ちょいち....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
らぼうの水坊主でもが出てくるのかい」 「そうじゃねえんです。そんななまやさしい幽
霊水じゃねえんですよ。朝起きてみるてえと、その三左衛門の泊まっているへやじゅうが....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
るべき科学方法論の解説書である。またわれわれの科学的想像力の枯渇した場合に啓示の
霊水をくむべき不死の泉である。また知識の中毒によって起こった壊血症を治するヴィタ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
くいのをも、強いて嬉しげを装うて飲んだ。定基にはそれが分って実に苦かった。修法の
霊水、本尊に供えたところの清水を頂かせると、それは甘美の清水であるので、病人は心....
「樹を愛する心」より 著者:豊島与志雄
る。幹に小孔をあけておけば、さんさんと水液がしたたり出て、支那では之を不老長生の
霊水と称したという、あの珍らしい水木である。幹がすらりとして、枝振りが重々しく、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
った。彼はかなり珍しい書き物を五つ六つ残した。なかんずく創世記の一節「元始に神の
霊水の上に漂いたりき」という句についての論があった。彼はこの句に三つの原文を対照....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
こと五日または七日で全身皮膚なめらかにクレオパトラの如くに冴え、顔のシワを去り、
霊水をたたえた如くにスガスガしく顔に精気がこもるという。 これがロッテナム美人....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
々と立っている。……さて、あいつが九六の間取りで庭に明水の井戸がある。薬を製する
霊水でもあろう。六四の間取りがあそこ一つの井戸がある。……一家無病息災と来たな。....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
から飛び下りたさ。」 二人使者 十八 欽之助は茶一碗、
霊水のごとくぐっと干して、 「お恥かしいわけだけれど、実は上野の方へ出る方角さえ....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
人生と没交渉なると同時に社会の人として価値がない。一己の心霊の満足は目的でない。
霊水に凡俗を浴せしめ凡界を洗うの信念が無ければ仙人は鶴と類を同じゅうせる生物に過....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
びの心に堪えない。それらは皆インドのガンジス川の一番|源の水である。この水は真の
霊水であるといってチベット人及びインド人の中にも伝えられて居る。そこを離れてだん....