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「露頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

露頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ていた。 しかし、あの彩光の怪は科学的に解けぬものだろうか。私は、あれが水晶の露頭ではないかと考える。しかもそれが、そばのラジウム含有物によって着色されたので....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
されていない、というところに一切の敗因が巣食っているのだ!」小倉は、それが個々に露頭の突き合ったおもしろさから、あとから、あとからと、それについての考えが、わき....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
自分の被っていた笠の紐《ひも》をあわただしく解いて、それを脱ぐと、兵助の前へその露頭《ろとう》を突き出しながら、 「いかにも、お前さんのおっしゃることがわかりま....
或る農学生の日誌」より 著者:宮沢賢治
さっているかがいちばんの疑問《ぎもん》だったけれどもぼくたちは集塊岩のいくつもの露頭《ろとう》を丘の頂部《ちょうぶ》近くで見附《みつ》けた。結局《けっきょく》洪....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
脈をさがし、傾斜儀《クリノメーター》や磁力計で鉱床の位置をきめ、『直り』を探り、露頭を削り、岩層を衝撃し、鉱石をくだき、※《わん》掛し、樋《とい》で流し、ピペッ....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
かすようなものがある。しかも私の眼に見、耳に聞き得るのは、事件や人物の極く僅かの露頭だけであつて、事件や人物の全貌は、氷山に於けるがように、水面下にかくされてい....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
まで用意してやって来た。ところが、いよいよ釧路へ行ってみると、何処が鉱区で何処に露頭があるのか、市岡にはまるっきり現場の案内ができない始末だったそうだ」 「いっ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
巾。 当時、宝暦頃から明和にかけて三都、頭巾の大流行り、男がた女形、岡崎頭巾、露頭巾、がんどう頭巾、秀鶴頭巾、お小姓頭巾、なげ頭巾、猫も杓子もこの風に粋をこら....
山の人生」より 著者:柳田国男
であったが、今では文化住宅でも建っているかも知れぬ。踵にあたるところには地下水の露頭があり、その傍には小さな堂もあった。それからまた東南方には二ヶ処の足跡あり、....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
非人法師の階級を経過した記念を止どめていたものであります。武士階級のものはやはり露頭ながらも、姓はこれを公称していましたが、これは相当の身分ができて後に唱え出し....
大岡越前」より 著者:吉川英治
かごの垂れを刎ねて、そこへ出て来た人影を見ると、父楽翁とおもいのほか、黒い夜露頭巾を被り、黒つむぎの袷に、袴もきちんと着け、年ごろ四十五、六の堅々しい感じの....