青天[語句情報] » 青天

「青天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
刻、この電信が参りました時、何ですか、お顔の色が……) (……故障のためですよ、青天井の煤払は下さりませんからな、は、は。) と笑った。 坂をするすると這上....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
実に小遣を出して、枝を蔓を提げるのを、じろじろと流眄して、世に伯楽なし矣、とソレ青天井を向いて、えへらえへらと嘲笑う…… その笑が、日南に居て、蜘蛛の巣の影に....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
は出あるかねえ。」 「頼むと申す……」 「何ものだ。」 と、いきなり段の口へ、青天の雷神が倒めったように這身で大きな頭を出したのは、虎の皮でない、木綿越中の素....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
んでくれりゃ可い)と思うので、つまり精神的に人を殺して、何の報も受けないで、白日青天、嫌な者が自分の思いで死んでしまった後は、それこそ自由自在の身じゃでの、仕た....
黒百合」より 著者:泉鏡花
ても毒そうではないか。」 「不景気なことを言ってらあ。麦畠の中へ引くりかえって、青天井で寝た処で、天窓が一つ重くなるようなんじゃあないよ、鍛えてあらあな。」と昂....
人造物語」より 著者:海野十三
その上に太陽のスペクトルと同じスペクトルの電灯を点じて、あたかも、その広間の上は青天井で、雲雀でも舞っていそうな感じが出るのである。これなどは、たしかに執務の能....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
ですよ。」 と端へかけた手を手帳に控えて、麦畠へ真正面。話をわきへずらそうと、青天白日に身構えつつ、 「歌がお出来なさいましたか。」 「ほほほほ、」 と唯笑....
余齢初旅」より 著者:上村松園
ある。その家々に支那人が代わり代わり腰をかけて、油っこいものを、さもおいしそうに青天井の下でたべている。軒もひさしもない青天井の下ではさぞかし塵埃もおちて来よう....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
一つ蜒った青い水は、町中を流るる川である。町の上には霧が掛った。その霧を抽いて、青天に聳えたのは昔の城の天守である。 聞け――時に、この虹の欄間に掛けならべた....
式部小路」より 著者:泉鏡花
覧)がなかったら、火の玉は転がって、格子の外へ飛んだであろう。 が、忽然として青天、急にその膝へ抱き上げられたように感じた。ただし不意を喰ったから、どぎまぎし....
迷信解」より 著者:井上円了
じず、下地に恥じず、中人に恥じざる行いをなし、世はいかに暗黒なりとも、心中は常に青天白日なるように心掛くるこそ、人の人たる道と申すものじゃ。....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
焦らしたり悩ましたりする擒縦殺活自在の思弁に頗る長じていた。 勿論、演壇または青天井の下で山犬のように吠立って憲政擁護を叫ぶ熱弁、若くは建板に水を流すようにあ....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
――その時分は全く戯作だった――その戯作を堂々と署名して打って出たという事は実に青天の霹靂といおう乎、空谷の跫音といおう乎、著るしく世間を驚かしたものだ。 自....
四十年前」より 著者:内田魯庵
にも革命の巷とならんとする如き混乱に陥った。 機一発、伊公の著名なる保安条例が青天霹靂の如く発布された。危険と目指れた数十名の志士論客は三日の間に帝都を去るべ....
西航日録」より 著者:井上円了
わが同胞は鞠躬尽瘁よく、唇ほろびて歯寒きの間に立ち、風雲を一掃して、東洋の天地に青天白日をめぐらすことを期せざるべからず。願わくは、教育に従事するもの終始一貫、....