青磁[語句情報] » 青磁

「青磁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青磁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ちん》、蟇《ひき》の形をした銅の水差し、獅子《しし》と牡丹《ぼたん》とを浮かせた青磁《せいじ》の硯屏《けんびょう》、それから蘭《らん》を刻んだ孟宗《もうそう》の....
「影」より 著者:芥川竜之介
うにビルを書いている。額の捲《ま》き毛、かすかな頬紅《ほおべに》、それから地味な青磁色《せいじいろ》の半襟。―― 陳は麦酒《ビール》を飲み干すと、徐《おもむろ....
「彼　第二」より 著者:芥川竜之介
》を除けば、大抵は亜米利加《アメリカ》人か露西亜《ロシア》人だった。が、その中に青磁色《せいじいろ》のガウンをひっかけた女が一人、誰よりも興奮してしゃべっていた....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
、紫檀《したん》の小机を持ち出した。そうしてその机の上へ、恭《うやうや》しそうに青磁《せいじ》の香炉《こうろ》や金襴《きんらん》の袋を並べ立てた。 「その御親戚....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
いる。主人の炊《かし》いでいた黍《きび》も、未《いま》だに熟さないらしい。盧生は青磁の枕から頭をあげると、眼をこすりながら大きな欠伸《あくび》をした。邯鄲《かん....
「老年」より 著者:芥川竜之介
した》をたち切った中に、細い字で「赤き実とみてよる鳥や冬椿」とかいてある。小さな青磁の香炉が煙も立てずにひっそりと、紫檀の台にのっているのも冬めかしい。 その....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
源は硬玉のえも言われぬ色合いを表わそうとの試みに起こり、その結果唐代には、南部の青磁と北部の白磁を生じた。陸羽は青色を茶碗に理想的な色と考えた、青色は茶の緑色を....
「河明り」より 著者:岡本かの子
スマトラ」それからその反対の東南方を指して「こっちはボルネオ」、それから真正面の青磁色の水平線に、若い生姜の根ほどの雲の峯を、夕の名残りに再び拡げている方を指し....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
んでいる僕をつかまえて辣腕をふるえる筈がない。 かえりに区役所前の古道具屋で、青磁の香炉を一つ見つけて、いくらだと云ったら、色眼鏡をかけた亭主が開闢以来のふく....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
ただ心懸けておいてもらいたいのは、行ってから二三日以内に、本棚のうえにおいてある青磁色の大花瓶を必ず壊すこと、これはぜひやってください。そしてその翌朝、貴女は自....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
である。―― で、華奢造りの黄金煙管で、余り馴れない、ちと覚束ない手つきして、青磁色の手つきの瀬戸火鉢を探りながら、 「……帽子を……被っていたとすれば、男の....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
」 十歩ばかり先に立って、一人男の連が居た。縞がらは分らないが、くすんだ装で、青磁色の中折帽を前のめりにした小造な、痩せた、形の粘々とした男であった。これが、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
戸の好い色で。」 二十七 「青葉の影の射す処、白瀬戸の小鉢も結構な青磁の菓子器に装ったようで、志の美しさ。 箸を取ると、その重った茄子が、あの、....
「もみの木」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
くが、かかっていました。タイルばりの大きなだんろのそばには、ししのふたのついた、青磁のかめが、おいてありました。そこには、ゆりいすだの、きぬばりのソファだの、そ....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
あった。 先代侯爵と夫人の前には大きな寝観音が安置され、螺鈿蒔絵の経机の上には青磁の香炉をのせて沈香を焚き、細々と立ちのぼる煙はあたりの空気を、清浄なものに感....