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青鈍
「青鈍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
青鈍の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
でもないはずであるが、源氏はそれを手から放すのも惜しいようにじっとながめていた。
青鈍《あおにび》色の柔らかい紙に書かれた字は美しいようであった。書いた人の身分、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を見て、紫夫人は侮辱されたのに似たような気が少しした。空蝉《うつせみ》の尼君には
青鈍《あおにび》色の織物のおもしろい上着を見つけ出したのへ、源氏の服に仕立てられ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
仏像の飾り、ちょっとした閼伽の器具などにも空蝉のよい趣味が見えてなつかしかった。
青鈍色の几帳の感じのよい蔭にすわっている尼君の袖口の色だけにはほかの淡い色彩も混....
「源氏物語」より 著者:紫式部
れをよそのことにしては置かれないと正式に贈り物をこしらえた。愚かしい親切である。
青鈍色の細長、落栗色とか何とかいって昔の女が珍重した色合いの袴一具、紫が白けて見....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ます」 とも言って出かけるのであった。よいできの袍を着て、柳の色の下襲を用い、
青鈍色の支那の錦の指貫を穿いて整えた姿は重々しい大官らしかった。決して不似合いな....
「源氏物語」より 著者:紫式部
た感じもいやだろうから、その点を考慮して作るのですね」 と院はお言いになった。
青鈍色の一そろいを夫人は新尼君のために手もとで作らせた。院は御所付きの工匠をお呼....
「源氏物語」より 著者:紫式部
わしいと院はお思いになった。宮はつつましやかにお返事をお書きになって、お使いへは
青鈍色の綾の一襲をお贈りになった。宮がお書きつぶしになった紙の几帳のそばから見え....
「源氏物語」より 著者:紫式部
るのは皆|大和守のしたことであった。派手な色でない山吹色、黒みのある紅、深い紫、
青鈍などに喪服を着かえさせ、薄紫、青|朽葉などの裳を目だたせず用いさせた女房たち....
「源氏物語」より 著者:紫式部
心は暗くなり、限りもない悲しみを覚えた。弁の尼に逢いたいと言うと、障子口をあけ、
青鈍色の几帳のすぐ向こうへ来て挨拶をした。 「失礼なのでございますが、このごろの....