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「静粛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

静粛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
異なる甲冑姿で現われた。その後にはアネットに似た人造人間が、無慮五百体もズラリと静粛につき従っていた。 博士は甲冑に取りつけた第一の目盛板を廻した。博士の肩の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
三十六 やがて、貸切と書いた紙の白い、その門の柱の暗い、敷石のぱっと明い、静粛としながら幽なように、三味線の音が、チラチラ水の上を流れて聞える、一軒|大構....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
部、大道具、小道具、移動車の係などそのときの仕事に関係あるものは残らず手を休め、静粛にこれを注視している。 一、次に俳優はいったんその位置を去り、付近の自由なる....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
たときに、ラジオがまた鳴り出した。 「叱ッ、叱ッ」 ざわめいていた群衆は、再び静粛に還った。彼等は、耳慣れない陸軍将校の言葉に、やや頭痛を覚えるのだった。 「....
地獄の使者」より 著者:海野十三
捜査指揮をおねがいいたします」 そういって大寺警部は一礼した。 検事一行は、静粛な聴問の姿勢を解いた。 「すると君は、容疑者一号の婦人が、その被害者を射殺し....
空襲警報」より 著者:海野十三
られたが、かなり集っている。それだのに、これはさっきの群衆とちがって、なんという静粛な人たちだろう。落ちついているのと、あわてているのは、こうも違うものかとおど....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
驚いて、ある日、その助手たち、その白衣の看護婦たちの、ばらばらと急いで、しかも、静粛に駆寄るのを、徐ろに、左右に辞して、医学博士秦宗吉氏が、 「いえ、個人で見舞....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
横に靴で踏込んだあとがあった。――畜生、こんなに疾くから旦那が来ている。博士の、静粛な白銀の林の中なる白鷺の貴婦人の臨月の観察に、ズトン! は大禁物であるから、....
黒百合」より 著者:泉鏡花
白く溜って、また入乱れて立つは、風に花片が散るのではない、前に大鷲がうつぎの森の静粛を破って以来、絶えず両人の身の辺に飛交う、花の色と等しい、小さな、数知れぬ蝶....
新学期行進曲」より 著者:海野十三
っ先生だ……。 △扉がガチャリとしまる音 先生 えっへん 一同、たちまちしーんと静粛になる(間) 先生 (出席簿をバタバタ開けたりしめたりしながら)ああア皆さん....
」より 著者:秋田滋
そう叫びだした。裁判長はそれを静めるために並々ならぬ骨を折った。かくて法廷が再び静粛になると、裁判長は厳かな口調でこう訊いた。 「被告には、申し開きになるような....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
実験をやりはじめると、ファラデーは非常に真面目な顔になる。実験中は、すべてが静粛でなければならぬ。 自分の考えていた通りに実験が進行すると、時々低い声で唄....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しんとしているのに、ひそかにぶつぶついう声がみなぎっているのだ。ところが突然その静粛を破って、黒人がひとり闖入してきた。麻屑製の上衣とズボンを着て、マーキュリー....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
船室内にありて座するに、海上たるを覚えざるがごとし。かつ当日は日曜なれば、極めて静粛なり。暑気とみに加わる。 十九日、晴れ。朝来、風かえって冷ややかなり。穏波....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
けですけれども、これは取材の余地がないほどそうぞうしゅうございますので、このさい静粛にお話をうかがいまして、このあと進めたいと思います。(拍手)それではお待たせ....