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「静養〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

静養の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
く》いこだわりを生じ勝ちだった。僕は従兄と面会した上、ともかくどこかに一週間でも静養したいと思わずにはいられなかった。……… 市ヶ谷の刑務所は草の枯れた、高い....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
隊長)来宅。大いになつかしい。 十一月十七日(日) ◯十月中旬より血痰が出て、静養していたが、本月上旬にはとまり、今は治っている。この数日急に寒くなり、風邪を....
地球盗難」より 著者:海野十三
ら、彼が既にウラゴーゴルを知っているらしいのを感じたのだった。 彼は小屋の奥に静養している武夫の父親河村のところへ行った。彼が入ってゆくと、河村は水を呑ませて....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
、久方振りのこうした安楽した気持におちついたので、願わくば、今二三月もこの土地で静養したいものだと、ふとそんな贅沢な心が芽生えてくるのだった。その贅沢心を、或る....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
報ものである、と聞く。が、いささか果報焼けの気味で内臓を損じた。勤労に堪えない。静養かたがた女で間に合う家業でつないで、そのうち一株ありつく算段で、お伽堂の額を....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
で研究をやめた。けれども講演だけは時々していた。これもその翌年からはやめて、全く静養することにした。暇に、紙細工をしたり、曲馬、軽業、芝居、または動物園などに行....
余齢初旅」より 著者:上村松園
いた。その翌日は、幸いにも熱が下ったが、外へ出るのはひかえて、三日ほどはその宿で静養していたのであった。そして四日目は抗州の山手に二つばかりある寺をみに行った。....
花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
なお誂えむきの美狂人がいるかどうか――と案じていると、 「某家の令嬢で、あすこに静養している美しい方がモデルにふさわしいと思うが」 と、教えてくれる人もあった....
中支遊記」より 著者:上村松園
他の幕僚も御一緒であったが、畑大将は私が杭州で風邪をひき、二日ばかり微熱のために静養したのを土地の新聞か何かで御存じであったのであろう、 「杭州でお悪かったそう....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
々深くした。 三十六年、支那から帰朝すると間もなく脳貧血症を憂いて暫らく田端に静養していた。病気見舞を兼ねて久しぶりで尋ねると、思ったほどに衰れてもいなかった....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
北京から帰朝したのは三十六年の七月で、帰ると間もなく脳貧血症に罹って田端に閑居静養した。三十七年の春、日露戦争が初まると間もなく三月の初め内藤湖南の紹介で大阪....
西航日録」より 著者:井上円了
月ごろの気候にひとし。かかる気候の激変のために、余も微恙にかかり、南方の海岸にて静養せんと欲し、四月十七日朝ロンドンを発し、へースティングズ(Hastings)....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
も大変気に入っていた。小夜子は悪阻のあとの衰弱がひどかったので、暫時箱根の別荘に静養していたその留守の間に、花は暇をとって帰ってしまった、どういう理由で帰ったの....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
女流探偵桜井洋子のところへ、沼津の別荘に病気静養中の富豪有松武雄から、至急報の電話がかかり、御依頼したい件が出来た、至急にお....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
たは、男が女を愛するということがいかに深いものかお考えになったことがありますか。静養したら全快とまでは行かなくとも、まだまだ生きられるものと固く信じて、まさかに....