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非常線
「非常線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
非常線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
の一人に耳打ちした赤羽主任は、次にも一人の部下に、容疑者として由蔵の逮捕|方並に
非常線を張ることを、本署に電話するように命じた。 直に、その二人はそれぞれの役....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
度は東屋氏が乗り出した。 「飛んでもない。――この岬から西南の海岸一帯に亙って、
非常線を張って下さい。山も木立も、それから鳥喰崎も……あいつの『郵便局』はその辺....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
るようになって来た。 やがて、根室の町から港へかけて、海霧に包まれた闇の中に、
非常線が張られて行った。 安吉の告げ残した「釧路丸」と云えば、同じ岩倉会社の姉....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
はイリヤを伴って鐘楼に出たが、その時S署員が、六時頃聖堂と十五六町程隔った地点で
非常線に引っかかったと云う、三十がらみの露人を同行した旨を伝えて来た。デミアン・....
「ある抗議書」より 著者:菊池寛
いやお察し申します。先刻見えました警部さんなども、大変気の毒がって居たようです。
非常線を張りましたから、犯人は案外早く上るかも知れません」と、云いました。が、私....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
置場から姿を消していた。 警視庁は大騒ぎとなった。重大犯人を逃がしてはと直ちに
非常線が張られた。然しその儘其夜は明けた。そうして午前十時頃|彼岩見は彼の下宿で....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
恋愛事件 検察陣の大活動が始まった。 怪賊烏啼天駆の行方を厳探に附す一方、
非常線はものものしく張られた。 また、事件当夜、かの被害者安東仁雄の足取が詳し....
「超人間X号」より 著者:海野十三
はやっと夜が明けはなれたばかりの時刻だった。研究所からすこしいったところで、彼は
非常線をはっている警官を見つけて、その方へとんでいった。 その警官は、夜明けと....
「火星兵団」より 著者:海野十三
先生の足は、博士の研究所のあった麻布の高台へ向いた。夜の町を歩く先生は、度々、
非常線にひっかかって、警官からきびしい取調を受けたが、その度に大江山課長から貰っ....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
いおい、ここから中へはいってはいけない」 三人は車をおりた。帆村が口をきくと、
非常線を通してくれた。三人は、地上に大蛇のようにはっている水道のホースのうえをと....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
太刀川時夫逃げ出す! ケレンコは、ようやく我にかえると、卓上電話で要所要所に
非常線をはらせるように命ずるとともに、ひきつれた十人の部下に、一等水兵イワンをつ....
「三つの痣」より 著者:小酒井不木
にかけつけ、男の左の頬に痣のあることと、着て居た衣服の縞柄とを話したので、直ちに
非常線が張られ、その夜の十時頃、男は上野駅で逮捕されたのだそうです。 彼は直ち....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
視庁より白井刑事をはじめ、警察医、写真班等がかけつけて捜索に従事し、一方市内には
非常線を張って犯人厳探中である。 小田刑事が以上の号外記事を読み終わると、俊夫....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
※を踏みましたが、とうとう、我慢が仕切れねえで、駆けつけると、案の定だ。 まだ
非常線も張らねえのに、お門にゃ、枝垂れ柳の花火が綺麗に見えましょう。柱は残らず火....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
たまるもんか、顔を見られたと知りゃ犯人だって油断をしまいからね」 「警察じゃ直ぐ
非常線を張るって言ってたぜ、目星がついたらしいんだ」 「へえ、ほんとに?――じゃ....