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非議
「非議〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
非議の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「続黄梁」より 著者:田中貢太郎
達しられないものはなかった。 数年したところで、朝廷の官吏の中に窃に曾の専横を
非議する者があるようであったが、しかし、それぞれ自分のことを考えて口に出すものは....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
速《すみやか》に北海道を経営するは今日開拓の一大急務にして――」と献じた言葉には
非議はないのであり、堀もまた、しばらくカラフトをそのままにして置いて、サッポロの....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
き列ねておく。 一、文化の吸収、文献の研究に対する情熱については、それ自身には
非議すべき理由を私は認めない。むしろ祝したいくらいに思っている。しかしそれが人間....
「言いたい事と言わねばならない事と」より 著者:桐生悠々
しむるのは、海軍の飛行機が無力なることを示唆するものだからである。 防空演習を
非議したために、私が軍部から生活権を奪われたのは、単に、この
非議ばかりが原因では....
「文学精神は言う」より 著者:豊島与志雄
ものを凡て失ったデモクラシーなどは、豚のそれに過ぎない。 ――右のような設問や
非議は、或は乱暴と思われるかも知れない。然しこの乱暴を敢て為す所以は、人々の思想....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らかな例としては、ワグナー的精神に鼓吹せられたあらゆる新しい作品が――もうあえて
非議できないワグナーの作品は別として――ことごとく冷遇されていた。それゆえワグナ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に飽いていた)――なんらの世間的慈善事業にもかかわらず――(父親はそういう事業を
非議していた)――少しも勉強しようとはせず――(父親は女の学者をあざけっていた)....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
しては、笑いながらその事実を承認することを大して拒まなかった。グライヨーは万事を
非議し、人がしたがってる万事を
非議していた。何もかも画餅《がべい》だとしていた。....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ができたならば、仕合せである。 三年前本書が世に出た時、ある人々は著者の観念を
非議すべきものだと考えた。そして本書を、あるいはイギリスのものだとし、あるいはア....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
だ。売官売勲利権漁り、利慾を喰わしては党を作り、威嚇を行っては異党を攻め、自己を
非議する識者や学徒の、言説を封じ刊行物を禁じ、美女を蓄わえて己楽しみ、美女を進め....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
中《はくぎょくろうちゅう》に、清浄におさまられた死者を、今更批判するなど、そんな
非議はしたくない。ただ、人間は悲しいとおもいあたるさびしさを、追悼の意味で、あた....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
けにあったとしても、ともかくもそのものが儼然とハッキリ出ている以上は、これをそう
非議するにはあたらない。信をこの貴重な文献においてそれに従ってよいと信ずる。 ....
「迷信解」より 著者:井上円了
ものが、信仰のあまり、神仏の名を書きたるものを家に奉置し、身に携帯するはもとより
非議すべきにあらざるも、これを所持すれば種々の病患、災害を免れ得ると信ずるに至り....