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非道い
「非道い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
非道いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オシャベリ姫」より 著者:かぐつちみどり
と云いたくてたまらないのでしたが、又思い出して、 「イヤイヤ、うっかり口を利いて
非道い目に合うといけない。だまってみんなのする通りにしていよう」 とひもじくて....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
有っては話の邪魔に成って仕方がない。話の済むまで私が預って置きましょう」彼「夫は
非道い、出し抜けに奪い取るとは紳士に有るまじき――」余「イヤ紳士の談話には短銃の....
「赤外線男」より 著者:海野十三
進み出て、捜査課長を抱え起した。課長の頭は、ガックリ前へ垂れた。 「呀ッ、こりゃ
非道い!」 帆村は呟いた。幾野課長の頸の真うしろに一本の銀鍼がプスリと刺さって....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
しい獣人が出没するとは有り得ることだろうか。一郎は自分の眼を疑った。 「憎い奴、
非道い奴!――こんなむごたらしい殺し方をしたのは、何処の何者だッ」 このとき一....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
返事をする積りで煙草に火をつけた。 蚊が頻りに攻めて来た。恭三は大袈裟に、 「
非道い蚊だな!」と言って足を叩いた。 「蚊が居って呉れねば、本当に極楽やれど。」....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
極力罵倒しタタキ付けたものであった。そんな先輩連の真似をツイうっかりでも学ぶと、
非道い眼に会わされた。 ◇ 翁が稽古中に先輩や筆者を叱った....
「疵」より 著者:小林多喜二
いことのように、「警察でやられたのよ」といった。 それから笑いながら、「こんな
非道い目に会うということが分ったら、お母さんはあいつらにお茶一杯のませてやるなん....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
てた牛である以上、牛の死ぬのはまあ仕方がないとして、馬まで傍杖を食わして殺すのは
非道い。こういう議論が起って、最近では、出場の馬へ硬革製の腹当てをさせることにし....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ある。 然し、日本に戻ってからの九十郎には、言葉に不馴れのせいもあって、それは
非道い、厭人癖が現われていた。のみならず、声音までも変ってしまって、その豊かな胸....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、八蔵はようように、脾腹を抱えて起上り、「あ痛、あ痛。……おお痛え、痛え、畜生|
非道いことをしやあがる。と渋面つくりて銀平の顔を視め、「銀平、遅かったわやい。「....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
た。 「処が男の眼にはどこかいいところがあるんでしょう。この女には随分悩まされて
非道いめにあった人が沢山あるんですよ」 夫人は写真を大切そうに納ってから言葉を....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
無気味な、汚ない、ああ思ってもぞっとする。何という恐怖い事だったでしょう。あんな
非道い恐しい目に会ったのも、巡査やホテルの人達の前で赤恥を掻いたのも、皆貴方の無....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
いつも貧乏|籤をひくのは外交官ですわね。日本と外国との間に板挟みになって、散々|
非道い目にあって悶え苦しんだ揚句が神経衰弱。心ない人からは無能呼ばわりをされる。....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
調できり出した。 「本当にお気の毒なことをしましたね。君は、僕のおかげで、飛んだ
非道いめに会ったんだ。僕は今日終日、悠然と眠らせておいて上げようと思ってたんだが....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
され、心から親しまれ、可愛がられるといくら悪辣な女でも、そこは差控える気になって
非道いことは出来なくなるものなんです。尤も私の場合は違います。私は敵を打とうと思....